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朝、いつもどおりまたがって漕ぎ出そうとしたら、ペダルがガチッと止まって動かない。あるいは動くけれど、坂でもないのに異様に重い。時間がない朝にこれをやられると、本当に泣きたくなりますよね。うちも長男が登校する直前に「回らない!」と玄関先で叫んで、親子で真っ青になったことがあります。
先に結論をひとつ。ペダルが回らない原因の多くは、チェーンが外れているか、チェーンの油切れ・サビか、ブレーキが引きずっているかのどれかで、この3つは家で直せます。残りの「軸の固着」と「変速のワイヤーや変速機」は店の出番。見分け方から順番に見ていきましょう。
まず確かめる3つ——チェーン・後輪・ブレーキ
工具を出す前に、自転車をスタンドで立てて、この3つを見てみてください。順番に見ると、原因がほぼ絞れます。
- チェーンは前後の歯車にかかっている? ペダル側の大きな歯車か、後輪の小さな歯車から、チェーンがだらんと外れていないか。外れていれば原因はこれです
- 後輪は手で回る? スタンドで後輪を浮かせて、タイヤを手で回してみる。ペダルを回さなくても後輪が軽く回るなら、車輪側は無事。重い・すぐ止まる・こすれる音がするなら、ブレーキの引きずりか車軸が怪しい
- ペダルだけを逆に回してみる。逆回しなら回るのに、前に回すと重い——ならチェーンやギアの側。逆にも回らないなら、ペダル軸か、チェーンがどこかにがっちり噛んでいる
原因①チェーンが外れた・落ちた——戻し方は「半分かけてペダルで回す」
一番多いのがこれです。段差で跳ねた時や、ギアを変えた瞬間に外れます。戻すのは難しくないのですが、歯車とチェーンの間に指を挟むと本当に痛いので、必ず軍手をして、周りに小さな子どもがいない所でやってくださいね。
- 自転車をスタンドで立て、後輪が浮いていることを確認
- 変速付きの自転車は、一番軽いギア(後ろの一番大きな歯車)に合わせておくと、チェーンがゆるんで入れやすい
- 先に後ろの歯車にチェーンをかける。外れていないのが後ろなら、そのままでOK
- 次に前の歯車(ペダル側)。チェーンを歯車の上側の歯に半分ほど引っかけ、そこを親指で押さえたまま、ペダルをゆっくり前に回す。回すと歯が順にチェーンを拾っていって、自然に全部かかります
- かかったら、ペダルを何周か空回しして、引っかかりや音がないか確認
コツはチェーンを引っ張って無理にはめないこと。半分かけてペダルで回す、これだけなんです。チェーンカバーで前の歯車が隠れている自転車は、カバーのすき間から手が入らないこともあるので、その時は無理をせず店へ。
何度も外れるなら、チェーンが伸びているか、歯車がすり減っているか、変速機の位置がずれているかのどれかで、こちらは店で見てもらう案件です。
原因②チェーンのサビ・油切れ——注油で見違えるほど軽くなる
雨ざらしの駐輪場に置いていると、チェーンがうっすら茶色くなって、漕ぐたびに「ギチギチ」と鳴るようになります。この状態だとペダルは重く、ひどいとチェーンの関節が固まって回りません。
- 乾いた布でチェーンの汚れとサビを軽く拭き取る。ペダルを逆回しにしながら布を当てると、一周ぶん拭けます
- チェーンの関節(コマとコマのつなぎ目)に、1コマずつ油を差す。スプレーなら細いノズルを付けて、チェーンに近づけて短くひと吹き
- ペダルを逆回しに何周か回して、油をなじませる
- 余分な油を布で拭き取る。べたべたに残すと砂がついて、かえって傷みます
気をつけたいことが2つ。油はリムやブレーキのゴムに絶対にかけない(ブレーキが効かなくなります。スプレーの時はボール紙などで覆って)。それとチェーンの油は服につくと落ちにくいので、汚れてもいい服で、ズボンの裾は油から離しておくこと。子どもに手伝わせるなら軍手を忘れずに。
関節が完全に固まって、逆回しでもガクガクするチェーンは、注油だけでは戻らないことがあります。その時はチェーンの交換で、これは店にお願いするのが確実です。
原因③ブレーキが引きずっている——触ったら「低速で効きを確かめる」が鉄則
後輪を手で回した時に、すぐ止まる・「シャー」とこすれる音がするなら、ブレーキのゴムやドラムが車輪に触れたままです。レバーを離してもワイヤーが戻り切っていない、ゴムの位置がずれている、ワイヤーがサビて動きが渋い、などが原因です。
- レバーを何度か握って離し、戻りを見る。戻りが鈍ければ、レバーの根元とワイヤーの出入り口に少しだけ油を差す(ゴムやリムにはかけない)
- 前ブレーキで片側のゴムだけリムに当たっているなら、ブレーキ本体の横に付いている小さなネジ(左右のバランスを取るネジ)を少しずつ回して、左右のすき間を揃える
- それでも引きずるなら、ワイヤーの交換や後輪ブレーキの内部の話になるので、店へ
ここでひとつ、お願いです。ブレーキは命に関わる部品なので、少しでも触ったら、乗り出す前に必ず、押して歩きながらレバーを握って効きを確かめ、そのあと人のいない所で低速で走って止まる練習を数回してください。効きが弱い、レバーがハンドルに付くまで握れる、と感じたら、そのまま乗らずに自転車店へ。ブレーキから音がする時の話は自転車のブレーキがうるさい時の原因と直し方で詳しく書いています。
原因④ペダル軸・車軸の固着——ここは店の出番
チェーンをかけ直しても、注油しても、ブレーキも問題ないのに回らない。ペダルを逆回しにしてもゴリゴリと重い。その場合は、ペダルの付け根(クランクの軸)か、後輪の車軸の中のベアリングが固まっている可能性が高いです。長く雨ざらしにした自転車や、何年も乗らずに置いていた自転車で起こります。
ここは分解と専用工具が必要で、無理に回そうとすると軸をゆがめてしまうこともあるので、自分ではやらずに店に持ち込んでくださいね。
原因⑤ギアが変わらない時の直し方——「漕ぎながら」と「ワイヤーの張り」
ペダルは回るけれど、ギアがカチカチ言うだけで変わらない、勝手に変わる。これも「ペダルが重い」につながる原因です。
- 外装変速(後輪に歯車が何枚も見えるタイプ)は、必ずペダルを漕ぎながら変える。止まったままレバーを動かしてもチェーンは移動しません。走り出して軽く漕ぎながら操作すると、すっと入ります
- 内装変速(後輪の車軸に箱があって歯車が1枚のタイプ)は逆で、ペダルの力を抜いた瞬間に変える。力いっぱい漕ぎながらだと入りにくく、部品も傷みやすい
- ワイヤーがゆるんでいる:変速レバーの根元か変速機の付け根に、ねじ込み式の筒(アジャスター)があります。ゆるむ方向に4分の1回転ずつ回してワイヤーを張り、変速の反応を見る。一度にたくさん回さず、少しずつ
- ワイヤーがサビて固い:レバーが重く、戻りが鈍い。ワイヤーの出入り口に油を差して改善しなければ、ワイヤー交換で店へ
- 変速機が曲がっている:転倒したあとにギアがおかしくなったなら、これが疑わしい。自分で曲げ戻すのは難しいので店へ
目安として、アジャスターを1回転回しても変わらないなら、それ以上いじらず店に任せたほうが早く、結局安く済むことが多いです。
店に出す目安と、修理代のだいたいの相場
- チェーンの掛け直し:500〜1,000円前後(自分でできればゼロ)
- チェーンの交換:2,000〜4,000円前後
- ブレーキワイヤー・変速ワイヤーの交換:1本1,500〜3,000円前後
- ペダル軸・車軸の分解整備:3,000円前後から。古い自転車だと部品代が加わることも
「チェーンをかけて、油を差して、ブレーキの戻りを見た」——ここまでやって回らなければ、迷わず店へ。地域や店で幅があるので、電話で「ペダルが回らないんですが、見てもらうといくらくらいですか」と聞いておくと安心ですよ。
ゆきこ( ゚Д゚)『長男の「回らない!」の正体は、外れたチェーンでした。軍手で戻して5分。ただ、その日わたしの白いパンツに黒い油の線が入って、それは何度洗っても落ちませんでした。チェーンの油は本当に手ごわい。今は自転車をいじる日は黒い服と決めています』
チェーンが乾いて「ギチギチ」言い出したら、それが注油の合図です。スプレータイプの潤滑剤を1本置いておくと、駐輪場で気づいた時にさっと差せて、ペダルの重さがすぐ変わります。かける時はブレーキまわりを紙で覆って、余分は拭き取るのを忘れずに。
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ペダルが重い時、実はタイヤの空気が減っているだけ、ということもよくあります。自転車の空気がすぐ抜ける原因と入れる頻度もあわせて確かめてみてください。ブレーキから音がするなら自転車のブレーキがうるさい時の原因と直し方へどうぞ。
まとめ:チェーン・油・ブレーキは家で、軸とワイヤーは店で
- まずチェーンの掛かり・後輪の回り・ブレーキの戻りの3つを見る
- 外れたチェーンは軍手で、半分かけてペダルで回す。引っ張らない
- サビ・油切れは関節に注油して拭き取る。リムとゴムにはかけない
- ブレーキを触ったら必ず低速で効きを確認。不安なら乗らずに店へ
- 軸の固着・ワイヤー・曲がった変速機は店。相場は500〜4,000円前後
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手順を1枚にまとめました。



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