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信号で止まるたびに「キーーッ」。通りすがりの人が振り返るくらいの音で、朝の静かな住宅街だと肩をすくめたくなりますよね。うちも次男の自転車が一時期すごい音で、送り迎えのたびに心の中で「ごめんなさい」と謝っていました。
先に結論をひとつ。ブレーキの音は「前から鳴っているか、後ろから鳴っているか」で原因がほぼ分かれます。前なら自分で直せることが多く、後ろは「構造上の音」か「店に任せる音」かの見極めが大事なんです。ただし、ブレーキは命に関わる部品。「ここまでは自分で、ここからは店へ」の線引きもいっしょにお話ししますね。
まず「前か後ろか」を聞き分ける——それだけで原因が絞れる
音が出ている時に、左右のレバーを片方ずつ握ってみてください。一般的な自転車は右レバーが前ブレーキ、左レバーが後ろブレーキです(車種によって逆のこともあるので、実際に握って確かめるのが確実です)。自転車を押して歩きながら片方ずつ握ると、どちらが鳴いているかすぐ分かります。
- 前ブレーキで鳴る:車輪の外側の輪(リム)をゴムではさんで止めるタイプがほとんど。音の原因は、リムの汚れ、ゴムの当たる角度、ゴムの硬化のどれか。→ 自分で直せる範囲が広い
- 後ろブレーキで鳴る:ママチャリの多くは後輪の車軸のそばに丸い箱のような部品が付いていて、その中で効かせる仕組み。種類によって「鳴りやすい構造」と「油切れで鳴る」に分かれる。→ 中を開けるのは店の仕事
「前か後ろか」が分かったら、当てはまる見出しへ進んでくださいね。
前ブレーキがキーキー鳴る——リムとゴムの「当たり」と「汚れ」
前ブレーキは、リムの両側からゴム(ブレーキシュー)を押し当てて止める仕組みです。ゴムとリムが「きれいに面で当たっていない」か「間に何かはさまっている」と、細かい振動が起きて、あの高い音になるんです。
- リムの汚れ・油分:泥、砂、チェーンの油が飛んだもの。リムの側面が黒く汚れていたら、これが一番の原因
- ゴムの当たる角度:ゴムがリムに対して真っ平らに当たると鳴りやすく、進行方向の前側がほんの少し先に当たるように傾けると音が消えることが多い
- ゴムの硬化・寿命:長く使ったゴムは表面がつるつるに硬くなって鳴きやすくなる。溝が消えていたら交換のサイン
- ゴムに小石や金属片が食い込んでいる:そのままだとリムに傷がつくので、早めに取り除く
- ゴムの位置ずれ:ゴムがリムからはみ出してタイヤに触れている、あるいはリムの下側に落ちている。これは音だけでなく危ないので、直し方はこのあとの見出しで
後ろブレーキが鳴る——「構造上鳴りやすい」のか「油切れ」なのか
ママチャリの後ろブレーキは、大きく2種類あります。見分け方は、後輪の車軸のあたりに付いている部品の形です。
- バンドブレーキ(薄い金属の帯でドラムを締めるタイプ・お手頃な自転車に多い):使い込むと金属どうしのこすれで「キーッ」と鳴りやすい構造です。汚れや水分でさらに鳴きます。音を消す確実な方法は部品の交換で、店なら「サーボブレーキ」という鳴きにくい種類に付け替えてもらえることが多いです
- ローラーブレーキ(少し大きな丸い箱の形・電動アシスト車や上位モデルに多い):中に専用のグリスが入っていて、そのグリスが切れると「ギー」「ゴー」という重い音がします。専用グリスを注ぎ足すと直りますが、注入口や量は車種で違うので、店にお願いするのが安心です
後ろブレーキで大事なのは、音がしても、効いていればすぐ危険というわけではないこと。逆に、音が小さくてもレバーがハンドルに付くまで握れてしまうなら、それは効きが落ちているサインで、こちらのほうが急ぎです。
自分でできること3つ——リムの掃除・ゴムの角度・ゴムの交換
ここからは前ブレーキ(リムをはさむタイプ)の話です。必要なのは、乾いた布と、ゴムを留めているネジに合う六角レンチかスパナ、それと少しの時間だけ。作業は自転車をスタンドで立てて、子どもの手の届かない所で始めてくださいね。
- リムを拭く。ゴムが当たる面(リムの側面)を、乾いた布や固く絞った布でぐるっと一周。黒い汚れが出てきたら、それが音の元です。油汚れがひどい時は中性洗剤を薄めた水で拭いて、しっかり乾かしてから乗る。汚れを落とすつもりで潤滑スプレーをかけるのは逆効果(効かなくなります)
- ゴムの角度を直す。ゴムを留めているネジをほんの少しゆるめ、ゴムの前側(進行方向)が先にリムに触れるよう、後ろ側を1mmほど外に開く感じで傾けて締め直す。ゴムがリムの面にきちんと収まり、タイヤに触れていないことも同時に確認。左右両方やります
- ゴムを交換する。溝がなくなった、ひび割れている、表面がつるつる——なら新品に。ゴムはネジ1本で留まっているので、古いものを外して同じ向きに付けるだけ。「前」の印や矢印があるので、向きを間違えないように。買う時は今付いているものと同じ形(長さ・取り付けネジの形)を持って行くと失敗しません
そして、ここが一番大事なところです。調整や交換をしたら、乗り出す前に必ず、押して歩きながらレバーを握って効きを確かめ、そのあと人のいない所で低速で走って止まる練習を数回してください。レバーがハンドルに付くまで握れてしまう、片側のゴムしか当たらない、ゴムがタイヤに触れている——どれかひとつでもあれば、そのまま乗らずに自転車店へ。ブレーキだけは、他の部品と違って「まあいいか」が通用しません。
自分ではやらないほうがいいこと
- 後輪のバンドブレーキ・ローラーブレーキの分解。車軸を外すと、変速やチェーンの張りまで一緒に狂いやすく、組み間違えると効かなくなります
- ブレーキワイヤーの張り替え。張りが弱いとレバーを握っても止まらず、強すぎると引きずる。ちょうどいい張り具合の判断は経験がいるので、店へ
- ローラーブレーキへの注油。普通の油や潤滑スプレーを入れると、効かなくなることがあります。専用グリスが必要で、量も決まっています
- リムやゴムに油やスプレーをかける。音は消えるかもしれませんが、ブレーキが効かなくなります。これだけは絶対にしないでください
「ネジをゆるめて角度を変える」までは家で、「中を開ける・ワイヤーを触る」からは店、と覚えておくと迷いません。
雨の日だけキーキー鳴るのはなぜ?
晴れの日は静かなのに、雨の日だけ鳴く。これはリムに水の膜ができて、ゴムがすべりながら当たるからで、多くの自転車で起きます。故障ではありません。ただ、雨の日は効き始めるまでにいつもより時間がかかるので、いつもより早めに、そっと握るのがコツ。走り出してすぐに軽くブレーキをかけて水を切っておくと、そのあと少し効きやすくなりますよ。
雨の日に限らず、砂利道や泥道を走ったあとにも鳴きやすくなります。乗り終わったらリムをさっと拭く習慣があると、音も効きも長持ちします。
店に頼んだ時の修理代の目安
地域や店によって幅があるので、あくまで「だいたいこのくらい」の感覚で見てくださいね。
- 前ブレーキのゴム交換:部品と工賃を合わせて1,000〜2,500円前後。ゴムを持ち込めば工賃だけで済む店も
- ブレーキワイヤーの交換:1本1,500〜3,000円前後
- 後ろのバンドブレーキをサーボブレーキに交換:3,000〜6,000円前後。音がほぼ消えるので、長く乗る自転車なら価値あり
- ローラーブレーキのグリス補充:500〜1,500円前後。点検のついでにお願いすると楽
「音だけ」なら急がなくていいのですが、効きが弱い・レバーがぐらぐらする・ワイヤーがほつれているは今日中に店へ。子どもの自転車なら、なおさらです。
ゆきこ( ゚Д゚)『次男の自転車、キーキー音を放っておいたら、ある日「止まりにくい」と言われて青ざめました。見たらゴムがすり減ってツルツル。1,000円ちょっとの部品で直って音も消えて、あの音は「早く替えて」の合図だったんだなと反省しました』
前ブレーキのゴムは、今付いているものと同じ形を選べば取り付けはネジ1本です。溝が薄くなっているなら、音が出た今が替えどきかもしれません。
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まとめ:前は自分で、後ろは店へ、直したら低速で効きを確かめる
- 前か後ろかを片方ずつ握って聞き分ける。それで原因がほぼ絞れる
- 前はリムの汚れ・ゴムの角度・ゴムの寿命。拭く・傾ける・替えるで直る
- 後ろはバンドは構造上鳴りやすく、ローラーはグリス切れ。中は店へ
- リムとゴムに油は絶対NG。後輪の分解とワイヤーは自分でやらない
- 直したら必ず低速で効きを確認。不安が残るなら乗らずに店へ
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