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ふたを開けた瞬間に、ふわっと昨日のカレー。洗ったはずなのに、なんならスポンジで二度洗いしたのに、においだけが容器に住みついている。ついでに底のほうがうっすら黄色い。あの「洗ったのに負けた感じ」、地味に落ち込みますよね。
先に結論をひとつ。においが残るのは洗い方が雑だからではなく、プラスチックの容器がにおいのもとを油ごと吸い込んでいるからなんです。だから洗剤で表面をこするより、吸ったものを抜いてあげるほうが早い。家にあるもので順に試せますし、カレーの色も日光でかなり戻ります。味噌の入れ物問題もあわせて、順番に見ていきましょう。
なぜにおいが残るの?——容器が油といっしょににおいを吸っています
プラスチックの容器は、つるっとして見えても表面にごくわずかな凹凸があります。そこにカレーやミートソースの油が入り込み、においのもとは油に溶けやすいので、いっしょに残ってしまうんです。洗剤の泡が届くのは表面まで。だから「乾かすとまたにおう」が起きます。
- 油の多い料理ほど残りやすい。カレー、麻婆、ミートソース、キムチ、青魚の煮つけ
- 熱いまま入れると、容器がやわらかくなっている分だけ深く入り込みます。粗熱を取ってからふたをするのが結局いちばんの予防
- 使い込んで細かい傷が増えた容器は、傷の分だけ表面積が増えるので、においが残りやすくなります
- ふた本体だけでなく、パッキンの溝にもにおいがたまります。外せるパッキンは外して洗ってみてください
つまり相手は「汚れ」ではなく「吸われたにおい」。ここが分かると、次の手順が納得できるはずです。
においの取り方——家にあるもので、軽いものから順に
まず容器を洗剤で洗って、油をできるだけ落としておきます。そのうえで、上から順に試してみてください。1つで取れることもあれば、組み合わせて効くこともあります。
- 米のとぎ汁を入れて数時間おく。とぎ汁を八分目まで注いでふたをし、半日ほど。とぎ汁に含まれる細かいでんぷんがにおいを抱えてくれます。翌朝すすいで乾かすだけ。いちばん手軽で、失敗がありません
- 重曹水につけおき。ぬるま湯200mlに重曹を小さじ1ほど溶かし、容器とふたを1〜2時間つけます。酸っぱい系のにおい(キムチ、乳製品、生ごみ系)に向きます。仕上げによくすすいで
- 塩と丸めたラップで軽くこする。ぬらした容器に塩をひとつまみ。凹凸に入った油が浮きます。強くこすると傷がつくので軽く
- お酢やレモンの薄め水で拭く。魚や生ものの後に。水で3〜4倍に薄めて紙にしみこませ、内側を拭いて10分。酢のにおいは乾けば飛びます
- 日光に当てる。洗って水気を切った容器を、ふたを開けたまま半日ほど日なたへ。においにも色移りにも効く、いちばん強い手です(次の見出しで詳しく)
- ぬるま湯につける。熱いお湯のほうが油は落ちますが、容器によっては変形します。必ず底や側面の耐熱の表示を見て、書かれた温度の範囲で。表示が読めない容器には熱湯を使わないほうが安心です
ここで大事な注意をひとつ。塩素系の漂白剤と、お酢やクエン酸などの酸性のものを、いっしょに使ったり続けて使ったりしないでください。有害なガスが出ます。漂白剤を使った日は、しっかりすすいでその日は酢を使わない、と決めておくと迷いません。においが強いからと何種類も一度に入れるのは、いちばんやってはいけない方法です。
カレーの色移りは、日光でかなり戻ります
カレーの黄色は、香辛料の色素が容器に移ったもの。これは洗ってもほぼ落ちませんが、日光に当てると驚くほど薄くなります。色素が光で分解されるからで、晴れた日に窓辺やベランダに並べるのが定番、という家も多いです。
- 洗って水気を切り、ふたを外して口を上に向けて半日〜1日。ふたも別に並べる
- 一度で戻り切らなくても、次の晴れた日にもう一度。回数を重ねるほど薄くなります
- 夏の直射日光に何日も置きっぱなしにすると、容器自体が白っぽくもろくなることがあります。長くても2日くらいで切り上げて
- 色は薄くなってもにおいが残るなら、におい側の手当てを別にする。色とにおいは別ものです
予防としては、カレーやミートソースを入れる前に容器の内側にラップを敷くか、油をさっと拭き取ってから入れるだけでもずいぶん違います。鍋のほうに残ったにおいは鍋のカレー臭の取り方に、おたまやスプーンについたにおいはおたまのカレー臭が取れない時にまとめています。
味噌は買った容器のままでいい?——そのままでもよく、移すと使いやすくなります
これ、よく聞かれます。結論から言うと、買った時の容器のままで保存して大丈夫です。味噌はもともと塩分が高くて傷みにくい食品ですし、売られている入れ物はその味噌に合わせて作られています。わざわざ移し替えないといけない、ということはありません。移すのが面倒な日は、そのまま冷蔵庫へどうぞ。
そのうえで、移すと確かに使いやすくなるのも本当です。移すかどうかは「手間と使い勝手のどちらを取るか」で決めていいところなので、両方の言い分を並べますね。
- 買った容器のままでよい理由:移し替えの時に空気に触れる回数が増えないし、容器を余分に洗わなくてすむ。袋入りのものはそのままだと自立しないので、袋ごと入る器に立てるだけでも十分
- 口の広い容器に移す利点:計量スプーンがまっすぐ入るので、量りやすく、すくい残しが出にくい。奥のほうまで見えるので減り具合が分かる。深くて口の狭い入れ物だと、底のほうを取るのに毎回イライラするんですよね
- 表面にラップを密着させられるのも移す利点。味噌は空気に触れる面から色が濃くなっていくので、使うたびに表面を平らにならして、ラップをぴたっと貼っておくと変化がゆっくりになります。これは元の容器でもできます
- 保存場所は冷蔵が基本。長く置くなら冷凍もできます。塩分が高いのでかちかちには凍らず、そのままスプーンですくえることが多いです
- 移す容器はよく洗って、しっかり乾かしてから。水気が残っているとカビの心配が出ます
味噌の表面が濃い茶色になったり、香りが変わったりするのは、風味が落ちていくサインです。すぐに危ないという話ではありませんが、においや味がいつもと違うと感じた食品は、口に入れずに処分してください。もったいないより安心を優先していい場面です。白いふわっとしたものが出た、変なにおいがする、という時も同じです。
においを移さない使い分け——強いものは「容器を決めてしまう」
いちばん効くのは、においの強い食材の担当容器を決めてしまうことです。うちで決めるなら、カレーとキムチと魚の担当を1つずつ。その3つには他のものを入れないようにします。多少色やにおいがついても、いつもそれ用なので気になりませんし、他の容器がきれいなままなんです。
- においの強い食材:カレー、キムチ、青魚、にんにく、にら、ミートソース。専用にする
- においを移されたくないもの:ごはん、ゆで野菜、果物、離乳食、あんこや甘いもの
- においが強いものを一時的に入れるなら、内側にラップを敷いてから。容器に直接触れさせないだけで、後の苦労が減ります
- 冷蔵庫の中で他の食品ににおいが移るのは、たいていふたが閉まりきっていないから。パッキンにごみがはさまっていないか見てみてください。パッキンの汚れやカビは弁当箱のパッキンの汚れとカビにまとめています
ガラス・ホーロー・プラスチックの使い分け
| 素材 | においの移りにくさ | 向いているもの・注意 |
|---|---|---|
| ガラス(耐熱) | 移りにくい | カレーやミートソースの作り置きに。中身が見える。重い・落とすと割れる |
| ホーロー | 移りにくい | 下ごしらえや漬けものに。中が見えない。ぶつけると欠けることがある |
| プラスチック | 移りやすい | 軽くて子どもも扱える。持ち歩きや冷凍に。においの強いものは専用にする |
| ほうろう以外の金属 | 移りにくい | 酸の強いものを長く入れない。電子レンジには使わない |
全部をガラスにする必要はなくて、においの強い料理の担当だけをガラスやホーローにすると、費用も手間も抑えられます。大きいガラス容器は2つだけ、あとは軽いプラスチック、くらいで十分だと思います。冷凍ごはんの容器選びで迷った話は冷凍ごはんの容器をやめた話にも書いています。
素材ごとの向き不向きは、実際に使った人の声を読むといちばん早いです。ガラス容器のデメリットを整理した記事と、ステンレス容器のデメリットを整理した記事に、重さや蓋の耐熱まで書いてあります。買い足す前にのぞいてみてください。
買い替えの目安——「取れたはずのにおいが、すぐ戻る」なら
- とぎ汁も重曹も日光も試したのに、次に使うとまたにおう。吸い込みが深いところまで進んでいます
- 内側に細かい傷が白く網目のように見える。傷は洗っても元に戻りません
- ふたが反って閉まりが甘い、パッキンが硬くなってすき間ができる
- 電子レンジで温めた時にふちが波打ってきた、白く曇ってきた
- ひび、欠け。破片が食品に入る心配があるので、これは迷わず処分
プラスチックの容器は消耗品だと割り切ると気が楽です。数を持ちすぎず、傷んだら替える。捨てる時は住んでいる地域の分別に合わせてくださいね。
ゆきこ( ゚Д゚)『「カレー係」の容器が黄色いまま何年目、という家は多いですよね。日光に当てても薄くなるだけで完全には戻らないので、逆に開き直ってしまうのもひとつの手だと思います。子どもに「これカレーのやつでしょ」と一発で当てられるくらいで、ちょうどいい。味噌は買った容器のまま、ラップだけ貼る派です』
においの強い作り置きを増やしたいなら、耐熱のガラス容器を大小1つずつ足しておくと、カレーもミートソースも気兼ねなく入れられて、後の掃除がぐっと楽になりますよ。
あわせて読みたい
においの悩みは容器だけでは終わらないんですよね。鍋のカレー臭の取り方とおたまのカレー臭が取れない時は、同じ考え方で油から手をつける話です。ふたのすき間が気になったら弁当箱のパッキンの汚れとカビを、容器を減らしたい方は冷凍ごはんの容器をやめた話もどうぞ。
まとめ:においは吸われたもの、味噌はそのままでもよい
- においが残るのは容器が油ごと吸っているから。洗剤だけでは戻りません
- 取り方はとぎ汁・重曹水・塩・酢・日光の順に。熱湯は耐熱表示を見てから
- カレーの色移りはふたを外して日光に半日。長くても2日まで
- 味噌は買った容器のままでよい。移すなら口の広い器にラップ密着
- 塩素系と酸性は混ぜない。においや味が変わった食品は食べない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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