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せっかく置いたのに、洗い物をして振り向いたらサークルの位置が変わっている。柵に体重をかけてぐいぐい押して、じりじり進んで、しまいには壁とサークルの間に細いすき間ができている。「そこ、危ないよ」と何度言っても、赤ちゃんには通じませんよね。
先に結論を。サークルが動くのは、力の受け方の問題です。だから「重くする」より「形を変える」ほうが、はるかによく効きます。そして、動くのを止めたい気持ちのままやってしまいがちな固定のしかたの中に、絶対に選んではいけないものが3つあります。そこも含めて、順番に見ていきましょう。
なぜ動くのか——理由は4つ
- 本体が軽い。メッシュタイプや薄い樹脂のものは、赤ちゃんが押せば動く重さです。軽さは持ち運びの長所でもあるので、悪いことではありません
- 床が滑る。フローリングやクッションフロアの上だと、底のゴムが効きません。同じサークルでも、ラグの上に置いた瞬間に動かなくなることがあるくらい、床の影響は大きいです
- 扇形に広げていて、力が一点にかかっている。柵をゆるい弧に開いた形は、押された一点から全体がくるっと回りやすい形です。四角に組んだほうが、力が分散します
- 赤ちゃんの体重が片側にだけ乗る。つかまり立ちの時期は、柵の一か所にほぼ全体重が乗ります。しかも同じ場所に、毎日、何十回も。そりゃ動きますよね
この4つのうち、いちばん手をつけやすいのが3つ目の「形」です。お金もかかりません。
効く順に4つの対策
- 形を変える——壁を1〜2面使って、コの字やL字に組む。これがいちばん効きます。部屋の隅を使えば2面が壁になるので、赤ちゃんが押せる方向が半分に減り、押しても壁が受け止めてくれます。柵を1枚ずつ連結できるタイプなら、壁の長さに合わせて枚数を調整してください。ただし、壁と柵の間にすき間を作らないこと。数センチのすき間に手足が入ると危ないので、ぴったり付けるか、はっきり離すかのどちらかに。置いたら床にしゃがんで、全周を目で追ってください
- 市販のすべり止めシートや、専用の固定具を使う。柵の脚の下に、家具用のすべり止めシートを敷きます。ゴム系のシートは摩擦がしっかり効いて、しかも脚の形に合わせてはさみで切れるので使いやすいです。メーカーによっては専用の固定パーツが別売りされていることもあるので、まず取扱説明書と製品ページを確認してみてください。純正の方法があるなら、それがいちばん安全です
- ジョイントマットやラグの上に置いて、摩擦を増やす。床の材質そのものを変えてしまう手です。転んだ時のクッションにもなるので一石二鳥。ただしマットの縁を赤ちゃんがめくって、ちぎれた小片を口に入れることがあるので、縁の状態はときどき見てあげてください。かじり跡が付いてきたら交換の合図です
- 重さのあるタイプに替える。ここまでやっても動くなら、そもそもタイプが家に合っていないサインです。プラスチックの枠タイプや木製に替えると、ぴたりと止まることがあります。それぞれの得意なことはメッシュとプラスチックと木製の比較にまとめました
やってはいけない固定のしかた3つ
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。動くのを止めたい一心で、この3つに手が伸びやすいのですが、どれも別の危険を呼び込みます。
- 中に重しを入れる。「重い箱を入れれば動かないだろう」——これはそのまま踏み台になります。柵の高さが50センチあっても、20センチの箱に乗れば残りは30センチです。乗り越えて外に落ちるのは、囲いがない状態よりずっと危ない。おもちゃ箱、収納ケース、大きなクッション、たたんだ布団。中に置くものは「登れないか」で選んでください
- ひもやロープで縛って固定する。これは絶対にやめてください。ひも状のものは、赤ちゃんの首に絡まります。結び目がゆるめば垂れ下がりますし、輪になったところに指が入って締まることもあります。柵と柵を結ぶ、柵と家具を結ぶ、どちらも同じです。同じ理由で、カーテンやブラインドのひもが手の届く位置にあるのも危ないので、束ねて高い所へ上げておいてください
- 両面テープや接着剤で床に貼り付ける。動かなくはなりますが、いざという時に大人がすぐ動かせなくなります。中で吐いた、けがをした、体調が急に悪くなった——そういう時に、抱き上げるより先にサークルを外さなければいけない状況を作らないでください。それに、賃貸なら床材を傷めます。「大人の力なら数秒で動かせる」状態を保つのが、固定の正しいゴールです
まとめると、目指すのは「びくとも動かない」ではなくて、「赤ちゃんが押しても動かないけれど、大人ならすぐ動かせる」という状態です。すべり止めシートと壁の組み合わせは、ちょうどこの状態を作ってくれます。
壁付けにする時に、選んではいけない置き場所
壁を使って組むのは効果的なのですが、どの壁を使うかで安全が大きく変わります。次の場所は避けてください。
- 階段の上や、階段に続く場所。サークルがずれた拍子に、階段側が開くことがあります。階段そのものには、別にゲートを付けてください。階段の上は、突っ張り式ではなくネジで壁に固定するタイプを、と案内しているメーカーが多いです
- 暖房器具のそば。ストーブ、ヒーター、こたつ、温風の吹き出し口。柵越しに手が届く距離はやけどの危険がありますし、生地のサークルなら本体も危ないです
- コンセントや延長コードのそば。差し込み口に指や金属を入れる事故、コードを引っ張って上の物が落ちる事故があります。カバーを付けたうえで、そもそも近くに置かないのが安心です
- カーテンやブラインドのひもが届く位置。窓ぎわは日当たりが良くて置きたくなるのですが、ひもは首に絡まります。束ねて高い位置に上げてから
- 倒れそうな家具のそば。柵を押した勢いで棚が揺れる位置、テレビや花瓶が落ちてくる位置。家具は壁に固定しておいてください
ゆきこ( ゚Д゚)『壁ぎわのサークルを毎日ぐいぐい押されて、2週間で30センチくらい部屋の中央に進出していた、という話はよくありますよね。壁を2面使う形に組み直したらぴたりと止まった、という声も多いです。「重い物を中に入れようか」と本気で考えてしまう前に、まず置き方から見直したいところです』
それでも動くなら、タイプが合っていないサイン
壁を2面使って、すべり止めも敷いて、マットの上に置いた。それでもずれるなら、お子さんの力と体格に対して、そのサークルが軽すぎるということです。責めるべきは選び方ではなく、成長の速さのほうですね。
そういう時は、重さのあるタイプに替えるか、あるいは「囲うのをやめる」という選択もあります。柵を押して動かせるくらいの子は、そろそろよじ登る時期でもあるので、囲いの中にいるほうが危ないという逆転が起きます。囲わずに部屋そのものを安全にするやり方はベビーサークルの代用と、囲わない選び方に、そもそも要るか要らないかの分かれ目は必要ないと言える家の条件にまとめてあります。
どのやり方を選んでも、変わらないこと
- サークルは大人の見守りの代わりにはなりません。動かなくなっても、目と耳は赤ちゃんに置いたままで
- 置いたら、しゃがんで全周のすき間を確認。柵と壁、柵と家具、柵と柵の連結部。頭や手足が入るすき間がないかを床の高さから見てください。動かした後も毎回です
- 中で寝かせない。柔らかい寝具やクッションの上で顔がうずまると窒息の危険があります。眠ったら平らで固い寝床へ
- 中に踏み台になるものを入れない。これは固定の話とセットで、いちばん忘れられがちなところです
- 中古やおさがりは、型番でリコール情報を確認。固定パーツが後から手に入るかどうかも、メーカーのページで見られます
すべり止めシートは、はさみで切って柵の脚の下に敷くだけなので、いちばん試しやすい対策です。家具の転倒防止にも使えるので、余った分をテレビ台や棚の下に入れておくと、地震対策にもなりますよ。
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タイプごとの得意・不得意はメッシュのデメリットと、プラスチック・木製との比較で。囲わない選択肢は代用と部屋そのものを安全にする方法、要るか要らないかで迷っている方は必要ないと言える家の条件をどうぞ。買い替えを考えているなら、ベビーサークルを買って後悔した理由を先に読むと、同じ失敗を避けられます。
まとめ:目指すのは「赤ちゃんは動かせず、大人はすぐ動かせる」
- 動く理由は軽さ・床の滑り・扇形・片側にかかる体重の4つです
- いちばん効くのは壁を1〜2面使ってコの字に組むこと。お金もかかりません
- 次に脚にすべり止め、マットやラグの上へ。それでも動くならタイプを替える
- 重しを入れる・ひもで縛る・床に貼るの3つは、別の危険を呼びます
- 置いたらしゃがんで全周のすき間を確認。見守りの代わりにはなりません
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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