コーンスターチの代わりになるもの——お菓子とチーズケーキで代用の正解が変わる理由(片栗粉が使える場面・使えない場面)

※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれています。

チーズケーキやカスタードのレシピに出てくる「コーンスターチ」。戸棚を探しても見当たらなくて、あるのは片栗粉だけ——という日、ありますよね。どちらも白いサラサラのデンプンなので、同じように使えそうな気がします。

実際、使える場面はけっこう多いんです。ただし全部ではなくて、分かれ目はたったひとつ。「冷やして食べるお菓子かどうか」です。同じデンプンでも、とうもろこし由来とじゃがいも由来では、冷めた時のふるまいがちょうど逆になります。ここさえ押さえれば、片栗粉で置き換えていい場面・薄力粉に頼る場面が迷わず選べるようになります。

にている粉でも、冷めたときが正反対 コーンスターチ(とうもろこしのデンプン) 冷めてもとろみがつづく → カスタードやチーズケーキむき 片栗粉(じゃがいものデンプン) 冷めるととろみがゆるむ → あつあつのあんかけむき だから代用のこたえは…… 「冷やして食べるかどうか」で決める クッキーは平気・冷やすクリームは注意、が答えです

先に仕組みを30秒だけ:冷めた時のとろみが正反対

コーンスターチはとうもろこしのデンプン、片栗粉はじゃがいものデンプン。どちらも水と一緒に加熱するととろみが出るところまでは同じですが、その後がきれいに分かれます。

コーンスターチのとろみは冷めても粘度が保たれ、むしろ冷えるとぷるんと固まる方向に進みます。一方の片栗粉は温度が下がるととろみがゆるみ、水っぽく戻りやすい性質があります。あんかけを翌日に食べたらシャバシャバだった、あの現象です。

だから、冷やして食べるカスタードにはコーンスターチ、あつあつで食べるあんかけには片栗粉、と役割が分かれているんですね。どちらが優秀という話ではなく、活躍する温度帯が違うだけ。この一点が分かると、代用の判断は「作るお菓子を冷やすかどうか」を考えるだけで済むようになります(デンプンの系統の話は白玉粉の代用でも登場します)。

お菓子でのコーンスターチと片栗粉の代用——場面別の可否

「コーンスターチがないから片栗粉で」が通じるかどうか、お菓子の種類別に見ていきます。

クッキー・スノーボール:片栗粉でOK

クッキーやスノーボールでのコーンスターチの仕事は、とろみではなく「グルテンの薄め役」。デンプンにはグルテンが無いので、薄力粉の一部をデンプンに置き換えると生地のつながりがゆるくなり、あのサクほろ食感が生まれます。

この役目なら、じゃがいもデンプンでもまったく問題ありません。片栗粉を同量でそのまま置き換えてOKです。片栗粉クッキーというレシピが普通に成立しているくらいで、焼き上がりの違いはほぼ分かりません。加熱後に冷める・冷めないの話は、焼き固めてしまうお菓子には関係ないからです。

カスタードクリーム:温かいうちはOK、冷やすならひと工夫

ここが一番の注意ポイントです。カスタードクリームのとろみをコーンスターチの代わりに片栗粉でつけると、炊きたての温かいうちはきれいにとろみがつきます。トロトロのまま温かいクレープに添えるなら、それで十分おいしい。

問題は冷蔵庫で冷やしてから。片栗粉のとろみは冷えるとゆるんで、ぼてっとしたクリームがだんだん水っぽく戻ってきます。シュークリームやタルトに詰めて冷やすつもりなら、片栗粉だけに任せるのは避けたいところです。

手元にコーンスターチが無い時の現実的な逃げ道は、薄力粉で補うこと。薄力粉のとろみはデンプンに加えてグルテンやたんぱく質も一緒に働くので、冷えてもゆるみにくく、昔ながらのカスタードはむしろ薄力粉で炊きます。風味は少しもったりしますが、しっかり火を通せば粉っぽさは抜けます。カスタードの炊き方そのものはカスタードクリームの記事で詳しくまとめています。

置き換えの目安も添えておくと、コーンスターチ大さじ2のレシピなら薄力粉も大さじ2の同量でOK。もし片栗粉が半分だけ残っているなら、片栗粉大さじ1+薄力粉大さじ1の半々炊きも成立します。片栗粉のとろけ感と薄力粉の保形力のいいとこ取りになって、冷やしても案外だれません。

スポンジ・シフォンの「軽さ出し」:片栗粉でOK

スポンジケーキやシフォンのレシピで、薄力粉の1〜2割をコーンスターチに置き換えて軽さを出すものがあります。これもクッキーと同じグルテン薄め役なので、片栗粉で同量置き換えして大丈夫です。焼き固めるお菓子では、とうもろこしとじゃがいもの差はほとんど顔を出しません。

ブラマンジェ・ミルクもち系:片栗粉なら当日中に

牛乳をデンプンで固める系のおやつも理屈は同じです。片栗粉で作ると、できたてはぷるんぷるんでも、冷蔵庫で長く置くと離水してきます。片栗粉で作る日は「今日のおやつ」と割り切って、当日中に食べきるのが幸せな付き合い方です。逆に、翌日まで持たせたいブラマンジェこそコーンスターチの独壇場。あのお菓子がフランスで昔からコーンスターチ(またはくず粉)で作られてきたのは、冷やし固める前提だからなんですね。

チーズケーキでコーンスターチがない時の代用

ベイクドチーズケーキのレシピにある大さじ1〜2のコーンスターチ。あれの仕事は、生地の水分を抱え込んで、焼き上がりを粉っぽくさせずにしっとり固めることです。無いからといって省略すると、生地がゆるく、切り分けた時にだれやすくなります。

代わりの第一候補は薄力粉の同量置き換え。大さじ1のコーンスターチなら薄力粉も大さじ1で大丈夫です。ふるってから加えると混ぜ残しがありません。仕上がりの違いは食感に出ます。薄力粉にはグルテンがあるので、コーンスターチ版のシュワッと軽い口どけに比べて、ややむっちり・どっしり寄りになります。ニューヨークチーズケーキのような濃厚系が好きな方には、むしろこちらの方が好みかもしれません。

片栗粉でも、焼くチーズケーキなら同量で代用できます。オーブンでしっかり火が通って焼き固まるので、冷めてゆるむ問題は表に出てきません。口当たりはコーンスターチに近い軽さになります。米粉が家にあるなら、こちらも同量で置き換えOK。グルテンが無いぶん薄力粉より軽く、コーンスターチに近い仕上がりです。

混ぜ方だけ一点、気をつけたいことがあります。粉の量が大さじ1〜2と少ないので、クリームチーズに砂糖を混ぜた段階で粉も一緒に混ぜてしまうのがおすすめです。卵や生クリームで生地がゆるくなってから粉を振り入れると、少量ゆえにかえってダマが散らばりやすいんです。固い生地のうちに練り込めば、こし器いらずでなめらかに仕上がります。

ちなみにレアチーズケーキには、そもそも粉は入りません。固める仕事はゼラチンの担当なので、「レアチーズのためにコーンスターチを買いに走る」必要は無いですよ。

お菓子以外での代用——とろみ付け・唐揚げの衣

逆パターンの「片栗粉が無いからコーンスターチで」も含めて、料理側もさらっと整理しておきます。

とろみ付けは、どちらの向きでも同量で置き換えできます。使い分けの目安はやっぱり温度で、あつあつのまま食卓に出すあんかけ・麻婆豆腐は片栗粉、冷めてから食べるお弁当のあんや、冷製スープのとろみはコーンスターチが向いています。コーンスターチのとろみはやや白く濁るので、透明感を出したい和風あんは片栗粉に軍配です。

唐揚げの衣もお互いに代用OK。片栗粉は竜田揚げ風の白いカリッと衣、コーンスターチは軽くサクッとした薄衣になり、冷めても食感が残りやすいのでお弁当向きです。薄力粉なら香ばしいしっとり系。この三つ巴の話は片栗粉と小麦粉の代用で詳しく書いています。

ひとつだけ、置き換えがきかない場面もお伝えしておきます。大福やもちの打ち粉(手粉)としての片栗粉を、コーンスターチで代用するのは実は本場の製法どおりで問題ないのですが、逆に「わらび餅風」などデンプンそのものを主役にして練り上げるおやつは、粉の種類がそのまま食感の個性になります。片栗粉で作るぷるぷる感とコーンスターチで作るむっちり感は別のおやつと思って、レシピ指定の粉に合わせるのが安全です。

安全メモ:デンプンのダマが残ったまま食べるのは避けてください。生煮えのデンプンは消化に悪く、お腹をこわす原因になります。とろみ付けやカスタードでダマができたら、こし器でこすか、しっかり加熱し直してから食べてください。また、開封後の粉類は密閉して冷蔵庫へ。常温の戸棚に開けっぱなしで置くと、ダニが入り込むことがあります。

コーンスターチの代わりになるもの早見表

使う場面 代わりになるもの 仕上がりの変化
クッキー・スノーボール 片栗粉(同量) ほぼ違いなし。サクほろ食感そのまま
カスタード(温かいまま) 片栗粉(同量) 問題なし。当日中に食べる
カスタード(冷やす) 薄力粉(同量) 冷えてもゆるまない。風味はややもったり
ベイクドチーズケーキ 薄力粉または片栗粉(同量) 薄力粉はむっちり寄り・片栗粉は軽いまま
とろみ付け(熱々で食卓へ) 片栗粉(同量) 透明感のあるとろみ。冷めるとゆるむ
とろみ付け(冷めても保つ) コーンスターチ推奨・薄力粉でも可 白濁するが冷めてもとろみが続く
唐揚げ・揚げ物の衣 片栗粉・薄力粉(同量) 片栗粉はカリッ・薄力粉はしっとり香ばしく

ゆきこ( ゚Д゚)『つまり冷やすお菓子だけ気をつければ、あとはだいたい入れ替えていいのね』——そのとおりです。迷ったら「冷やすかどうか」だけ思い出してください。

在庫メモ

まとめ:冷やすお菓子かどうかで決める

  1. コーンスターチは冷めてもとろみが続く、片栗粉は冷めるとゆるむ。同じデンプンでも冷めた時の挙動が正反対
  2. クッキー・スノーボールなど焼き菓子は片栗粉で同量代用OK。焼き固めるお菓子に冷めの問題は出ない
  3. 冷やすカスタードやブラマンジェは片栗粉だけに任せない。薄力粉で補えば冷えてもゆるまない
  4. チーズケーキは薄力粉の同量置き換えが第一候補。グルテンでややむっちり寄りになるのは好みの範囲
  5. とろみ付け・唐揚げ衣はお互いに同量で代用OK。熱々は片栗粉・冷めても保ちたい時はコーンスターチ

保存版:この記事の早見表

使い分けを1枚の画像にまとめました。スマホに保存しておくと、台所ですぐ見返せます。

コーンスターチがない時のおきかえカード:クッキーは片栗粉でそのまま代用OK、冷やすカスタードは薄力粉で補う、チーズケーキは薄力粉か片栗粉を同量で、とろみ付けは熱々なら片栗粉・冷めても保つならコーンスターチ

コメント

タイトルとURLをコピーしました