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加湿の時期に空気清浄機のふたを開けたら、加湿フィルターが白いかさぶたみたいな塊でびっしり。あるいは、運転するたびに生乾きのぞうきんみたいなにおいが部屋に流れてくる。どちらも、一度気づくと気になって仕方ないですよね。開けた瞬間に思わず「うわ」と声が出た、という話もよく聞きます。
先に結論をひとつ。白い塊と、茶色いぬめりは、まったく別のものです。原因が違うので、手当ての仕方も違います。白い塊にいくら水をかけても落ちませんし、ぬめりにクエン酸を使っても本命ではありません。ここを分けるだけで、掃除の失敗がぐっと減ります。
見分け方から、クエン酸の濃さと時間、頻度、そして「もう交換したほうがいい」の判断まで、順番に見ていきましょう。
まず「白い塊」と「茶色いぬめり」を分ける
加湿フィルターに付くよごれは、大きく2種類です。
- 白い塊・白い粉・ざらざらした膜。水道水に溶けているカルシウムなどが、水の蒸発したあとに残ったものです。いわゆる水垢。カビでも汚れでもなく、石灰に近い硬いものなので、こすっても水につけても落ちません。酸で溶かすのが正しい相手で、ここでクエン酸の出番です
- 茶色や灰色のぬめり、ぬるっとした手触り、生乾きのにおい。こちらは水にたまったほこりと雑菌。相手が柔らかいので、ぬるま湯での水洗いでほとんど落とせます
- ピンク色のぬめり。加湿トレーの角によく出るあれです。これはまた別の性質なので、加湿器のピンクのぬめりの落とし方にまとめました
触ってみて硬ければ白い塊、柔らかければぬめり。たいていは2つが混ざった状態なので、その場合は先にぬるま湯でぬめりを流してから、クエン酸のつけ置きという順番が効率的です。
掃除を始める前に——電源を切ってプラグを抜く
当たり前のようでいて、うっかりやりがちです。必ず運転を止めて、コンセントからプラグを抜いてからフィルターを取り出してください。水を扱う掃除なので、通電したままの本体に濡れた手で触れるのは避けたいですよね。
それから、取り出す前に並び順と向きを写真に撮っておくと、戻す時に迷いません。加湿フィルターは表裏や枠にはめる向きが決まっていることがあります。毎年「どっち向きだっけ」となりがちなので、スマホで1枚撮ってから外すと安心です。
手入れの基本——水洗いはぬめり、クエン酸は白い塊
- トレーの水を捨てる。残っていた水は流して、トレーの内側もスポンジでさっと洗います
- 加湿フィルターをぬるま湯でふり洗い。30〜40度くらいのぬるま湯をためて、フィルターを浸けて、やさしくゆらすように。ここでぬめりと表面のほこりが落ちます
- 白い塊が残っていたらクエン酸のつけ置き(次の見出しで詳しく)
- 最後にきれいな水でよくすすぐ。クエン酸が残ると、乾いたあとに白っぽくなります
- 陰干しで完全に乾かす。風通しのいい所で、立てかけて。生乾きで戻すと、においが翌日から復活します
中性洗剤は基本的に使いません。加湿フィルターは水を吸い上げる素材なので、洗剤が繊維に残ると吸い上げが悪くなったり、においの元になったりするんです。
クエン酸のつけ置き——濃さと時間の目安
白い塊にはクエン酸です。粉末のクエン酸は、掃除用としてドラッグストアや100均でも手に入ります。
- 濃さの目安は、水1リットルにクエン酸を大さじ1〜2杯(およそ10〜20g)。濃ければ早く落ちるものでもないので、まずは薄めから
- 水の温度はぬるま湯(30〜40度くらい)まで。熱湯は使いません。フィルターの枠は樹脂でできていて、熱で変形することがあります
- つけ置きの時間は30分から2時間。足りなければもう一度浸けます。一晩つけっぱなしは素材を傷めることがあるので、長くても数時間までに
- つけ置き中はさわらなくて大丈夫。クエン酸が塊をゆるめるので、時間がたつと指でなでるだけでほろほろ取れます
クエン酸を使う時の注意がひとつ。クエン酸(酸性)と、塩素系の漂白剤やカビ取り剤を、絶対に混ぜないでください。有害なガスが出ます。同じ日に浴室のカビ取りをしていた、シンクに塩素系を流したばかりだった、というのが意外に危ないパターンです。つけ置きに使う洗い場は、塩素系を使っていない所で、換気をしながら作業してください。使い終わったクエン酸の水も、塩素系が残っていない場所に流すようにしています。
クエン酸が家にない時は、水洗いだけにとどめて次の掃除までに買っておく、で十分です。無理に別の薬剤で代用しないほうが安全ですよ。
やってはいけないこと5つ
- 塩素系漂白剤を使う。クエン酸と混ざると危険なうえ、加湿フィルターの素材を傷めます。においを消したい気持ちは分かりますが、ここでは使いません
- 熱湯をかける・煮る。枠が変形して本体にはまらなくなります。ぬるま湯までに
- 洗濯機で洗う。回転の力でフィルターの繊維がつぶれ、水を吸い上げなくなります。加湿の力そのものが落ちます
- ブラシでゴシゴシこする。表面の繊維が削れて穴が開きます。落ちない塊は、こするのではなく浸ける時間を足す
- 絞る・ねじる。形が崩れて元に戻りません。水気は軽く振るか、タオルで挟んで押さえるだけに
どれも「よかれと思って」やってしまうものばかりです。洗濯ネットに入れて洗濯機で回そうとして家族に止められた、という話もよく聞きます。
トレー・加湿フィルター・本体のフィルターは別物
空気清浄機の中には、少なくとも3つの「洗うもの・洗わないもの」があります。ここを混同すると、洗ってはいけないものを洗ってしまうので、いちばん気をつけたいところです。
- 給水タンクと加湿トレー。水がたまる部分。週に一度は洗いたい場所です。ぬめりが出やすいので、スポンジでこすって、すすいで乾かす。トレーの角には使い古しの歯ブラシが届きます
- 加湿フィルター。この記事の主役。水を吸い上げて風を通す、輪っかや板の形のもの。水洗いとクエン酸のつけ置きが基本
- 集じん側のフィルターと脱臭フィルター。空気のよごれを取るほうの、じゃばら状や板状のもの。これは基本的に水洗いできません。濡らすと性能が戻らない作りのものが多く、乾かないままカビの温床になることも。掃除機で表面のほこりを吸うのが基本の手入れです
ただし、どこまで洗えるかは機種によって本当に違います。必ず、お使いの機種の説明書に従ってください。説明書が見つからなければ、本体の型番を控えてメーカーの案内ページを探すと、たいてい手入れの項目が見つかります。
掃除の頻度の目安——月1回と、シーズン終わりに念入り
- 給水タンクとトレー:週1回。ここをさぼると、いくらフィルターを洗ってもにおいが戻ります
- 加湿フィルターの水洗い:月1回。毎日使う時期なら、2週に1回でも早すぎることはありません
- クエン酸のつけ置き:月1回、または白い塊が見えたら。水道水の硬さは地域で違うので、白くなりやすい家とそうでない家があります
- シーズンの終わり:念入りに。しまう前が、いちばん大事な掃除です
加湿を使わない時期は、タンクの水を抜き、トレーを空にして、フィルターを完全に乾かしてからしまう。この一手間が、翌シーズンの自分をかなり助けてくれます。
においが取れない・塊が落ちない時は交換へ
加湿フィルターは消耗品です。掃除で戻らない状態になったら、洗い続けるより交換したほうが早くて確実、ということがあります。
- クエン酸のつけ置きを2回やっても白い塊が残る
- 洗って完全に乾かしてもにおいが戻る
- フィルターが硬くなって、水を吸い上げなくなった(濡らしても一部が乾いたまま)
- 破れている・繊維がほつれている・枠から外れている
- 運転しても湿度が上がらなくなった(フィルター以外の原因もあるので、そちらは加湿器が動かない時の見方もあわせて)
交換用フィルターは本体の型番で探します。型番は本体の背面か底面のシール、給水タンクを外した奥、説明書の表紙などに書かれています。フィルター側にも品番が印字されていることがあるので、外したついでにスマホで撮っておくと買う時に楽ですよ。交換の目安は機種によるので、説明書を確認してください。
ゆきこ( ゚Д゚)『加湿フィルターを洗わないまましまって、次の冬に開けた瞬間の空気がなんとも言えなかった、という話はよく聞きます。クエン酸で白い塊は落ちてもにおいだけ残って結局交換、というのもよくある流れ。「しまう前に洗う」を守るほうが、絶対に安上がりだと思います』
クエン酸は電気ケトルの内側やシャワーヘッドの水垢にも使えるので、粉末を一袋置いておくと便利です。買う時は食品添加物と書かれた掃除用の粉末を選ぶと、キッチンまわりにも気兼ねなく使えます。
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そもそも「加湿つきの空気清浄機、うちに必要だったかな」と思っている方には、空気清浄機で後悔した理由と加湿器を買って後悔した理由を読んでから買い替えを考えてもらえたらと思います。手入れの手間まで含めて選ばないと、結局使わなくなるんですよね。トレーのピンクのぬめりは加湿器のピンクのぬめりの落とし方、湿度が上がらない時は加湿器が動かない時の見方もどうぞ。
まとめ:白い塊はクエン酸、ぬめりは水洗い、乾かしてから戻す
- 白い塊は水道水のカルシウム。クエン酸のつけ置きで溶かします
- 茶色いぬめりは雑菌。ぬるま湯でやさしく水洗い。洗剤は基本使いません
- 塩素系・熱湯・洗濯機・強くこする・絞るは全部NG。酸と塩素系は混ぜない
- 集じん側のフィルターは基本水洗い不可。機種の説明書に従って
- 完全に乾かしてから戻す。落ちない・においが残るなら交換に切り替え
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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