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革小物にホックを付けたら、斜めに留まってしまった。パチンと閉じるはずが、すぐ外れてしまう。やり直そうにも、いったん打った金具は元に戻らない。……バネホックでつまずく話は、本当によく見かけます。自分の手が悪いのかな、と落ち込みたくなりますが、実はやり方の「順番」で防げる場合があります。
先に結論をひとつ。ホックがずれる・外れるのは、穴の大きさ、足の長さと革の厚み、打つ台のどれかが合っていないことが原因になりやすい。だから、本番の前に端切れで試し打ちをする。これだけで、失敗はぐっと減ります。マグネットホックとファスナー、糸の話まで、順番に見ていきましょう。
ケース別に読む:ホックの部品と向きを知りたい人|ずれる・外れる人|マグネットホックの人|ファスナーを付けたい人|糸と作業の注意を知りたい人
バネホックの部品と向き——4つの部品を組み合わせる
バネホックは、4つの部品で1組です。ふた側(上になる革)に付けるのが、表から見える「頭」と、内側に来る凹の「バネ」。本体側(下になる革)に付けるのが、裏に来る「足」と、表に出る凸の「ゲンコ」です。ふた側は、表から頭の軸を穴に通し、内側でバネをかぶせて打ちます。本体側は、裏から足の軸を穴に通し、表側でゲンコをかぶせて打ちます。頭や足は、打ち台の丸いくぼみに載せてから打つと、形がつぶれません。
- 凸側と凹側は、向き合う面に付ける:合わせる革の、どちらにどちらを付けるかを先に決めます
- 頭は表、足は裏:頭はふたの外側、足は本体の裏側。向きを取り違えると、閉じた時に凸と凹が合いません
- 仮合わせをする:打つ前に、閉じた状態で位置を確かめてから穴を開けます
穴の位置は、ずれると取り返しがつかないので、閉じた状態で印を付けます。穴は、足がちょうど通る大きさに。大きすぎるとガタつき、小さすぎると足が入りません。穴あけの道具が手元にない時の考え方は、穴あけポンチの代わりにまとめています。
金具は、大きさや足の長さの違う物が何種類も売られています。買う時は「対応する革の厚み」の表示を見てください。迷ったら、足の長さが違う物が入った詰め合わせで、端切れに試す方法もあります。
ずれる・外れる原因——穴・足の長さ・打つ台
斜めになる、外れる、といった失敗は、原因を分けると直しやすくなります。症状ごとの見方を表にしました。
| 症状 | 考えられる原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 斜めに留まる | 打ち具が斜め、台が平らでない | 打ち具を垂直に立て、硬くて平らな板の上で |
| すぐ外れる | 足が短い、または革が厚い | 革の厚みに合う足の長さを選ぶ |
| ガタつく | 穴が大きい | 穴を小さめに。大きく開けた穴は、やり直し |
| 足がつぶれて曲がる | 足が長すぎる、力のかけ方が偏る | 足の長さを見直す。まっすぐ打つ |
革の厚みと足の長さは、革の種類や重ね方でも変わる部分です。ホックの商品表示には、対応する革の厚みが書いてあります。その表示に合う物を選ぶのが、いちばん近道です。
打つ時の基本は、打ち具をまっすぐ立てて、金づちで上から真下に。斜めに当てると、金具がつぶれて斜めに留まります。台は、硬くて平らな板の上に。柔らかい物の上だと衝撃が逃げて、足が中まで広がりません。力いっぱい一回で打つより、まっすぐ当てて、様子を見ながら進めるほうが失敗しにくいです。
もう一つ見落としやすいのが、革の表面です。つるつるした革は金具の頭が滑りやすく、位置がずれることがあります。印の上に軽く跡を付けてから打つと、ずれにくくなります。
これだけやっても失敗した時は、金具をはずして、穴の大きさと足の長さを見直します。すでにゆるくなってしまったホックは、財布のスナップボタンの修理に付け直しの考え方があります。
マグネットホックの付け方——裏の当て革と足の倒し方
磁石で留めるマグネットホックは、打ち具がいらず、差し込む形で付けます。ただ、革が薄いと足の跡が出たり、重さで裂けたりするので、裏に当て革(補強の革)を入れるのが基本です。
- 足を革の穴に通す:穴の位置は、足の幅に合わせて印を付けます
- 裏に当て金や当て革を重ねる:足を、当て金の穴に通します
- 足を平らに倒す:革を傷つけないよう、先端が内側に刺さらないように倒します
裏側に足の先が出るので、小物入れなら中身を傷つけないよう、足の上にもう一枚革を貼って隠します。磁石は小さな部品です。小さな子どもの手の届かない所にしまってください。磁石は、スマートフォンや磁気カードの近くに置くと影響することがあると言われます。カードが入るバッグなら、付ける場所を考えてみてください。磁石を二つ以上飲み込むと、体の中で引き合って危険になると言われています。口に入れた疑いがある時は、すぐに医療機関に連絡を。
ラウンドファスナーを付けたい時——仮止めと縫う順番
ぐるっと一周するファスナーは、難しく見えて、順番を守れば進められます。コツは、縫う前に仮止めをして、位置を決めておくことです。
- 革とファスナーを仮止めする:クリップや、剥がせる両面テープで固定し、ずれないようにします
- 端から端まで同じ幅で縫う:途中で幅が変わらないよう、印を付けてから進めます
- 角はゆっくり:曲がる所で糸が引っ張られやすいので、少しずつ
ファスナーには、金属の歯の物と樹脂の歯の物があります。縫う針が歯に当たると、針が折れたり縫い目が飛んだりするので、ゆっくり進めます。針が折れた時は破片が飛ぶことがあるので、顔を近づけすぎないでください。
ファスナーを縫わずに後から付ける方法は、縫わないファスナーの後付けにまとめています。革小物で縫う時は、先に使う道具をそろえておくと、途中で止まりません。道具の代わりを探す時は、レザークラフトの道具の代用も見てみてください。
糸に蝋を引くのはなぜ——ほつれと滑り
レザークラフトの糸は、蝋を引いてある物がよく使われます。理由は主に3つです。糸の毛羽立ちを抑えてほつれにくくする、革の中で滑りがよくなる、湿気や汚れから糸を守る。蝋を引いた糸は、縫い目がしまって見た目もそろいます。
糸を蝋に通すだけで引ける手軽な物もあります。ただし、蝋は熱で溶けるので、火やアイロンの近くで扱う時は気をつけてください。針は先がとがっているので、使わない時は針山に刺して、子どもの手の届かない所へ。
打ち具で作業する時は、指を打たないことが大切です。金づちを持つ手と、金具を押さえる手が近いので、金具を押さえる指は、打ち具が当たる位置から離して持つこと。慣れないうちは、打ち具を台に立てた状態で、金づちだけを動かすようにします。小さな金具は口に入る大きさなので、作業が終わったら床に落ちていないか確認して、しまいます。
ゆきこ( ゚Д゚)『ホックって、一回打ったら戻せない緊張感がありますよね。端切れでいったん打ってみるだけで気持ちがだいぶ軽くなる、と思います』
💡 この困りごとへの提案
基本の打ち具と金具がセットになった物を最初にそろえると、足の長さが合わない失敗が減ります。
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ゆるくなったホックの直し方は財布のスナップボタンの修理、縫わずにファスナーを付けたい人は縫わないファスナーの後付け、道具が足りない時はレザークラフトの道具の代用をどうぞ。
まとめ:端切れで試し打ち、打ち具はまっすぐ、台は硬く平らに
- 本番の前に端切れで試し打ち。穴の大きさと足の長さを確かめる
- 頭は表、足は裏。閉じた状態で位置を決めてから穴を開ける
- 打ち具をまっすぐ立てて、硬く平らな板の上で。斜めに当てない
- マグネットは裏に当て革。足を平らに倒し、磁石は子どもから遠ざける
- 指を打たない・小さな金具をしまう。押さえる指は離して持つ
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手順を1枚にまとめています。



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