【図解】シリコンパワーSSDのクローン手順|無料ソフトの今と失敗しない道具選び

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パソコンをHDDからSSDに換装すると、起動やアプリの動作がはっきり速くなります。コスパのよいシリコンパワー(Silicon Power)のSSDは、初めての換装先として人気の一つです。ただ、ネットに残っている手順記事の多くは数年前の情報のままで、そのとおりにやると途中で止まります。ソフトの無料枠が変わったこと、そして「つなぐ道具」を間違えやすいことの2点です。この記事では、いま実際に通る道すじだけを図解でまとめました。

結論:作業は簡単。つまずくのは「つなぐ道具」と「ソフトの無料枠」

クローンでやることは「つなぐ」「コピーする」「入れ替える」の三つだけです。手順そのものは拍子抜けするほど単純で、失敗する人はたいてい作業以前のところで詰まっています。

やることは3つだけ|つなぐ・コピーする・入れ替える ① つなぐ ② コピーする ③ 入れ替える 新SSD USBでつなぐ 変換ケーブルかケース 今のドライブ 新しいSSD 丸ごと複製 終わるまで外さない 空き 旧ドライブと交換 ネジは無くさない つまずくのは①の道具選びと、ソフトの無料枠。手順そのものは難しくありません
つまずきポイント 何が起きるか 先にやること
つなぐ道具を間違える 買ったSSDがPCに認識されない/そもそも挿さらない 2.5インチSATAかM.2 NVMeかを確認してからケーブル・ケースを選ぶ
無料ソフトを当てにする 途中で有料版へのアップグレード画面が出て進めない 純正のNTI Echoを軸に考える
ディスクの書式と起動モードの不一致 コピーは終わるのに、入れ替えたら起動しない クローン前に「ディスクの管理」でGPTかMBRかを見る
旧ドライブを早く外す 失敗したときに戻れない 新SSDで起動できるまで旧ドライブは保管

まず訂正|昔すすめられていた無料ソフトは、いま使えません

SSD換装の解説でよく名前が挙がる2本は、状況が変わりました。ここを知らずに始めると、コピー直前で止まります。

ソフト いまの状況
Macrium Reflect Free 無料版は2024年1月1日でサポート終了。v8.0.7167が最後の更新対象で、公式からの無料版配布も終了しています。現在案内されているのは有料版 Macrium Reflect Home の体験版です
AOMEI Backupper Standard(無料版) 2024年2月以降、無料版ではシステムディスクのクローンが作成できません。また、コピー元・コピー先のどちらかがGPT形式だと、ディスククローン/パーティションクローンは有料のPro版機能になります
NTI Echo(シリコンパワー純正) シリコンパワー公式のソフトウェア一覧に掲載されており、対象のSP製SSD購入者向けに提供されています

ここで効いてくるのがGPTという条件です。Windows 10・11がプリインストールされた今どきのパソコンは、システムディスクがほぼGPT形式。つまり「無料版のAOMEIでWindowsごと引っ越す」という道は、多くの人にとってすでに閉じています。「無料でできると書いてあったのに」という行き詰まりは、たいていこれが原因です。

シリコンパワー純正の「NTI Echo」が本命

シリコンパワーは公式サイトのソフトウェアページで、NTI Echo(システムクローンソフト)を案内しています。もとのストレージの中身をまるごとSSDへコピーし、必要ならコピー先のパーティションを自動で割り直してくれるので、古いドライブと入れ替えるだけで起動できる状態になります。パーティションの扱いは「比率を自動調整」「1対1でコピー」「領域を自分で決める」から選べます。

入手の流れで一点だけ注意があります。誰でも自由にダウンロードして使えるフリーソフトではありません。対象製品の購入者向けの提供で、SSDのラベルに記載されたリンクからソフトウェアの認証ページへ進み、製品のシリアル番号を登録してライセンスを受け取る、という案内が出ています。パッケージやラベルは開封時に捨てないでください。ここに書かれている情報が必要になります。

あわせて、シリコンパワーはSP ToolBoxという点検ソフトも配布しています。こちらはSSDの製品情報の確認・設定・健康状態の監視に使うもので、クローン後の状態チェックに便利です。

買う前に確認|あなたのPCに挿さるのは、どちらのSSDですか

ここが実は最大の落とし穴です。「シリコンパワーのSSD」とひとことで言っても、形も端子もまったく別の2種類があります。

挿さるのはどっち? 2.5インチSATAとM.2 NVMe 2.5インチ SATA(A55・A58) 約100 × 70 × 7mm 必要なもの:SATA-USB変換ケーブル 2.5インチの内蔵ベイに入るPCなら定番 M.2 2280 NVMe(P34A60) 約22 × 80 × 2.4mm SATA変換ケーブルでは繋がりません 必要なもの:M.2 NVMe用のUSBケース PC側にM.2スロットがあるかを先に確認 先に見るのはSSDの値段ではなく、PCの空きスロット 同じ「SSD」でも、形も端子も別物です
項目 2.5インチSATA(A55・A58など) M.2 2280 NVMe(P34A60など)
大きさ 約100 × 69.9 × 7.0mm・約63g 約22 × 80mmの基板
取り付け先 2.5インチの内蔵ベイ(SATAケーブル) マザーボードのM.2スロット
速度の目安 読み込み最大500MB/s前後・書き込み最大450MB/s前後(A55の128GBは読み460/書き360MB/s) PCIe 3.0 ×4接続。SATAの上限(6Gbps)に縛られません
メーカー保証 3年 P34A60シリーズは5年
USBでつなぐには SATA-USB変換ケーブル M.2 NVMe対応のUSBケース(SATA変換ケーブルでは繋がりません)

古い解説記事が「SATA-USB変換ケーブルを用意しましょう」と書いているのは、2.5インチSSDが主流だった頃の名残です。M.2のNVMe SSDをSATA変換ケーブルに挿すことはできません。端子の形も通信の規格も違うためで、無理に探しても合う変換は見つかりません。

そして、その前に確認すべきことがもう一つ。そのパソコンにM.2スロットがあるかです。ノートパソコンの底面カバーを開けて空きスロットの有無を見るか、機種名で仕様を調べてください。スロットが無い機種にM.2のSSDを買っても、置き場所がありません。逆に、2.5インチベイしか無い機種なら選ぶのはA55やA58のほうです。

クローンの手順(5ステップ)

ステップ 作業内容 ポイント
1 新しいSSDをUSBでつなぐ SATAなら変換ケーブル、M.2 NVMeなら対応ケース
2 「ディスクの管理」で見えるか確認 ここで見えないなら、ソフトからも見えません。先にケーブル側を疑う
3 クローンソフトを起動し、コピー元と先を指定 方向を必ず二度見する。逆に指定すると新品の中身で今のドライブが上書きされます
4 クローンを実行して待つ 容量と接続によっては数十分かかります。途中でPCを触らない
5 電源を切り、旧ドライブと入れ替える 起動を確認できるまで、旧ドライブは初期化しない

容量については、コピー元の「使用量」がコピー先のSSD容量に収まっていれば、1TB→512GBのように小さくすることもできます(ソフトが対応している場合)。容量ぴったりだと失敗しやすいので、余裕を持たせてください。

また、コピー先のSSDを事前に自分でフォーマットしたり初期化したりする必要はありません。むしろ、先にGPT/MBRを選んで初期化してしまうと、コピー元と食い違って起動できなくなる原因になります。つないだままソフトに任せるのが安全です。

入れ替えたのに起動しない、と思ったら

起動しない一番の原因|ここが合っていない パソコン側(BIOSの起動モード) ディスク側(先頭の書式) UEFI モード いまのPCはほぼこちら Legacy モード 古い機種で使われる GPT形式 EFI領域が先頭にある MBR形式 先頭に小さな起動情報 × 組み合わせが違うと、BIOSはSSDを見つけても起動しません 確認はWindowsの「ディスクの管理」から。クローン前に見ておくと安全です

コピーは正常に終わったのに起動しない——このパターンで多いのは、次の4つです。

疑うところ 症状 対処
ディスクの書式と起動モードの不一致 BIOSではSSDが見えているのに、Windowsが立ち上がらない BIOS設定のBootタブでUEFI/Legacyを切り替える。GPTならUEFI、MBRならLegacyが基本
ブート順(起動順)が古いまま 黒い画面のまま止まる/別のドライブを見に行く BIOSで新しいSSDを起動の1番目にする
先にSSDを初期化してしまった コピーは終わったのに起動情報が合わない 初期化し直さず、コピー元に合わせてクローンをやり直す
コピー元のHDDに不良セクタがある クローンが途中で止まる/完了しても不安定 市販ソフトでは完了できないことがあります。データを救い出してクリーンインストールに切り替えるほうが早い場合も

自分のディスクがGPTかMBRかは、Windowsの「ディスクの管理」でディスク番号を右クリック→プロパティ→ボリュームのタブから確認できます。クローンを始める前に見ておくと、後から慌てずに済みます。

ゆきこ( ゚Д゚)『いちばん緊張するのは、古いドライブを外す瞬間です。コピーが終わるまでは外さない、これだけ守れば戻れます』

入れ替えたあとにやっておくこと

  • 旧ドライブはしばらく保管する…新SSDで数日ふつうに使えることを確認してから初期化。外付けケースに入れればデータ置き場として再利用できます
  • 空き容量に余裕を持たせる…SSDは満杯に近づくほど書き込みが遅くなります。1〜2割は空けておくのが無難です
  • SP ToolBoxで状態を見ておく…健康状態やファームウェアの確認ができます。最初に一度見ておくと、あとで比較できます
  • デフラグはしない…SSDに最適化(TRIM)は必要ですが、Windowsが自動でやってくれます。HDD向けのデフラグを手動でかける必要はありません

評判の傾向|「エントリー向けとしてコスパが良い」

  • 良い評価:「HDDからの換装で起動が体感でまるごと変わった」「クローンまで含めて素直に終わった」「同容量では価格が安い」
  • 気になる評価:「大容量の連続書き込みでは速度が落ちやすい」「SLCキャッシュを使い切ったあとの速度は控えめ」

大きなファイルを毎日大量に書き込む用途(動画編集の作業ドライブなど)では上位グレードのほうが向きますが、古いHDDからの載せ替えという目的なら、体感差は十分に大きいというのが評判の落ち着きどころです。A55とA58の違いは別記事にまとめています。

よくある質問

Q. 容量が違ってもクローンできますか?

コピー元の使用量がコピー先の容量に収まっていれば可能です(500GB使用のHDD→512GB SSDのようにギリギリだと失敗しやすいので注意)。逆に小さいSSDから大きいSSDへは問題ありません。

Q. Windowsのライセンスは入れ直しになりますか?

同じパソコンのドライブを交換するだけなら、クローンした環境はそのまま使えるのが一般的です。マザーボードごと交換する場合は扱いが変わるので、その場合はMicrosoftの案内を確認してください。

Q. PS4のHDDもクローンで交換できますか?

PS4はクローンする方式ではありません。公式に案内されている手順は、ドライブを交換したあと、パソコンで「再インストール用のアップデートファイル」をダウンロードしてUSBメモリに置き(PS4フォルダの下にUPDATEフォルダを作る)、セーフモードから「PS4を初期化する(システムソフトウェアを再インストールする)」を選ぶ、という流れです。セーブデータは事前にPS Plusのクラウドか外付けUSBへバックアップしてください。なお、PS4に入るのは2.5インチのドライブで、M.2のSSDではありません。

Q. SATAとNVMe、体感は変わりますか?

HDDからの載せ替えなら、どちらでも「別のパソコンになった」と感じる差が出ます。SATAとNVMeの差はベンチマークほど日常操作には出にくいので、スロットがある機種ならNVMe、無ければSATAという選び方で十分です。

Q. デスクトップにM.2スロットがありません。増設できますか?

PCIeスロットに挿す変換カードという手はありますが、そこから起動できるかはマザーボード次第です。確実に行きたいなら、素直に2.5インチSATAのSSDを選ぶほうが安全です。

Q. クローン中にPCを使ってもいいですか?

おすすめしません。コピー中にファイルが書き換わると整合が崩れます。ノートパソコンなら電源アダプターをつないだ状態で、放置できる時間に始めてください。

Q. 有料ソフトを買うのと、クリーンインストールはどちらが得ですか?

アプリの再設定が少ない人(ブラウザとOfficeくらい)なら、クリーンインストールのほうが速くて軽い環境になります。逆に業務用ソフトや設定を大量に抱えている場合は、クローンのほうが結果的に安上がりです。時間をお金で買う判断になります。

Q. 外したHDDのデータはどう消せばいいですか?

再利用するならWindowsの「ディスクの管理」でフォーマット。手放す・処分する場合は、フォーマットだけでは復元される可能性があるため、物理的に破壊するか、専門の消去サービスを使ってください。

シリコンパワーとは

シリコンパワーは2003年に台湾・台北で創業したメーカーです。「Memory is Personal」を掲げ、メモリカード・USBメモリ・SSD・DRAMを世界展開しています。価格を抑えつつ、2.5インチSSDには3年、NVMeの上位シリーズには5年といった保証を付けており、はじめてSSD換装をする人が選びやすいブランドという位置づけです。

まとめ

  • 作業はつなぐ・コピーする・入れ替えるの三つだけ。手順は難しくありません
  • 先に決めるのは2.5インチSATAかM.2 NVMeか。ここを外すと、つなぐ道具ごと買い直しになります
  • Macrium Reflect Freeは終了、AOMEIの無料版もGPTのシステムディスクは対象外。純正のNTI Echo(対象製品購入者向け・シリアル登録が必要)を軸に
  • 起動しないときはGPT/MBRと起動モードの組み合わせとブート順を疑う
  • 新SSDで起動できるまで旧ドライブは初期化しない。これだけで、いつでも元に戻れます

出典・参考

最終確認日:2026年9月4日。ソフトの提供条件や価格は変わることがあります。導入前に各社の公式ページで最新の案内をご確認ください。

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