雪かき道具の代用は家にある物でどこまでできる?——ちりとり・段ボール・園芸スコップ・バケツの早見表、新雪なら可・固まった雪は無理の線引き、やってはいけない代用(金属の鍋・ガラス・お湯をまく)、腰を痛めない雪の持ち方と小分けのコツ、買うなら見るところ

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朝起きたら一面の雪で、玄関から道路まで出られない。でも雪かき用のスコップなんて、めったに降らない地域の家には置いていないですよね。ホームセンターに行こうにも、そもそも出られないし、行けたところで売り切れ、というのが雪の日のお決まりです。

先に結論をひとつ。家にある物で代用できるかどうかは、道具の形より「雪の状態」で決まるんです。降ったばかりの軽い雪なら、ちりとりや段ボールでも十分どかせます。逆に、踏み固められた雪や、一度溶けて凍った雪は、代用品では歯が立ちません。なお、この記事で扱うのは玄関先や駐車場など、地面の雪です。屋根の上の雪は別の話で、登ること自体が危ないので、ここでは扱いません。何が使えて何がダメか、腰を痛めないコツ、買うなら見るところまで、順番に見ていきましょう。

あなたはどれ? 状況から自分の章へスコップがない。何で代用?→ちりとり・段ボール・園芸スコップ→第1章雪が重い・固まっている→代用品では無理。待つか買う→第2章鍋やお湯でどかしたい→割れる・凍る。やらない→第3章腰を痛めたくない→小分け・押す・膝を使う→第4章買うなら何を見る?→軽さ・幅・柄の長さ・置き場所→第5章

ケース別に読む:家にある物で代用したい人|雪が重い・固まっている人|やってはいけない代用を知りたい人|腰を痛めたくない人|買うなら何を見るか知りたい人

代用の早見表——ちりとり・段ボール・園芸スコップ・バケツ・ほうき

家の中を見回して、雪をどかせそうな物を集めました。共通しているのは、降ったばかりの軽い雪なら使える、でも壊れやすいということです。専用の道具ではないので、割れたり切れたりする前提で、無理をさせないでください。

代用品 向く雪・場面 弱点
ちりとり(プラスチック) 新雪・玄関前の少量 寒さで硬くもろくなり、縁が割れる。割れた縁で手を切らない
厚手の段ボール(二つ折り) 新雪を押して寄せる 濡れると切れて柔らかくなる。数回で使い捨て
園芸スコップ(移植ごて) 階段の段・狭い所の少量 小さくて時間がかかる。かがむ回数が増えて腰にくる
バケツ・洗面器 新雪をすくって運ぶ 雪は見た目より重い。一回の量が少なく、取っ手が外れることも
ほうき・デッキブラシ 薄い新雪・車や階段の払い落とし 積もった雪には無理。毛が凍って固まる
プラスチックの板(衣装ケースの蓋など) 新雪を押す 割れる。角で手を切る。持ち手がないので力が入りにくい
子どものそり・大きなたらい 集めた雪を運ぶ 集める道具にはならない。運ぶ専用と考える

使う前に、身支度を先に整えてください。手袋は軍手ではなく、濡れない防水の物を。軍手は雪で濡れて、あっという間に手の感覚がなくなります。靴は滑り止めのある物で、長靴がなければ長靴の代用にまとめた方法で足元を守ってから。そして、子どもは作業のそばに近づけないでください。振った道具や、割れて飛んだ破片が当たりますし、雪遊びと作業が混ざると目が届かなくなります。

新雪なら可、固まった雪は無理——雪の状態で決まる線引き

代用品が使えるかどうかは、道具より雪で決まります。雪を3つに分けて考えると、迷いません。

  • さらさらの新雪。軽くて崩れやすく、ちりとりでも段ボールでも押して寄せられます。代用品がいちばん役に立つのがここです
  • 湿った重い雪。べたっと固まって、見た目より重くなります。一回にすくう量を半分以下にすれば代用品でもいけますが、段ボールや板はすぐに壊れます
  • 踏み固められた雪・凍った雪。ここは代用品の出番ではありません。無理にこじると道具が割れ、はずみで転びます。先の硬い専用のスコップか、溶けるのを待つか、融雪剤の出番です

固まった雪や凍った面で、家にある物で何とかしたくなった時は、「どかす」から「滑らないようにする」に目的を切り替えるのが現実的です。砂や砂利をまいて滑り止めにする方法や、融雪剤を切らした時に代わりになる物は、同じ日に書いた融雪剤の代わりになるものにまとめています。

もうひとつ、全部どかそうとしないことです。玄関から道路まで、人ひとりが通れる幅だけ先に確保して、あとは日中に溶けるのを待つ。この考え方だけで、作業の量が半分以下になる家が多いです。そしてどかした雪を出す場所には気をつけてください。車道や側溝、隣の家の前に出すのはNGです。車道に出した雪は車が乗り上げて滑りますし、側溝に詰めると水があふれます。自分の敷地の中で、日当たりのいい所に寄せるのが基本です。

やってはいけない代用——金属の鍋・ガラスの器・お湯をまく

「家にある物」の中には、使わない方がいい物もあります。よく見かける3つを、理由と一緒に押さえておきましょう。

雪かきの代用のOKとNGOK新雪はちりとりや段ボールで押す固い雪は待つか専用品防水の手袋と滑り止めの靴雪は敷地内の日当たりに寄せる子どもは離れた所で見守るNG金属の鍋やフライパンで削るガラス・陶器の器で雪をすくうお湯をまいて溶かす雪を車道や側溝に出す凍った面で走る・急ぐ
  • 金属の鍋・フライパンで削る。凍った路面でこすると、タイルやコンクリートに傷が入り、鍋の方も曲がってへこみます。それより怖いのが、力を入れた瞬間に手が滑って、鍋の角や縁で手を切ること。凍った面で手をついて転ぶ形にもなりやすいです
  • ガラス・陶器の器ですくう。寒さで割れやすくなっているうえ、落とせば破片が雪に隠れて、雪が溶けるまで見つかりません。春先に子どもや犬が踏む、という形で残ります
  • お湯をまいて溶かす。その場では溶けたように見えますが、夜になると溶けた水がまた凍って、氷の板になります。薄く滑らかに凍るので、雪の時より滑ります。転倒事故の元になるので、やらないでください。運ぶ途中の熱湯でやけどをすることもあります

「お湯がダメなら塩は?」と思った人は、量と場所に注意が要ります。植木や車のそばにまくと、傷める心配が出てきます。ここは融雪剤の記事の方で、まいていい場所・ダメな場所と一緒にまとめているので、そちらを見てから決めてくださいね。

腰を痛めない雪の持ち方——小分け・押す・膝を使う

雪かきで腰を痛める人が多いのは、雪が見た目より重く、しかも寒さで体が硬いままいきなり動くからだと言われます。専用の道具があっても、代用品でも、体の使い方は同じです。合言葉は「小分け・押す・膝」の3つ。

「小分け→押す→膝で持ち上げる」の3つ1小分けにする一回の量を半分に重い雪ほど少なく時間より回数で考える→ 休憩と水分を挟む→2押して寄せる持ち上げずに滑らせる低い姿勢で前へ体をひねらない→ 投げない→3膝と脚で持ち上げる腰を丸めない足を前後に開く体に近づけて持つ→ 置くように下ろす
  1. 小分けにする。一回の量を「これなら軽い」と思う半分にします。重い雪ほど少なく。時間がかかっても、回数を増やす方が体には楽です。途中で休憩と水分を挟んでください。寒いと喉の渇きに気づきにくいんです
  2. 押して寄せる。持ち上げる回数そのものを減らします。ちりとりや段ボールを雪の下に差し込んで、低い姿勢のまま前に滑らせる。体をひねって横に投げるのが、いちばん腰にきやすい動きです
  3. 持ち上げる時は膝と脚で。足を前後に開いて、膝を曲げ、腰を丸めずに立ち上がる。雪は体に近づけて持ち、置く時も投げずに、置くように下ろします

作業の前に、肩を回す、その場で足踏みをする、くらいの軽い動きで体を温めてから始めると違うと言われますが、体の状態は人それぞれです。そして、途中で腰や背中の痛み、足のしびれ、胸の苦しさ、めまいを感じたら、そこで中止してください。痛みが引かない時は受診を。高齢の家族がいる家は、本人が「大丈夫」と言っても、重い雪の日は代わってあげてくださいね。

ゆきこ( ゚Д゚)『仕事柄、雪の日の翌日に腰の相談が増える傾向はよく見ます。道具より先に、一回にすくう量を減らすだけで、ずいぶん違うと思っています』

買うなら見るところ——軽さ・幅・柄の長さ・置き場所

一度でも代用品で苦労した家は、次の雪の前に1本持っておくと気持ちが楽です。雪かき用のスコップは、素材と大きさで向く雪が変わります。

見るところ 選び方の目安
素材 プラスチックは軽くて新雪向き。アルミは軽さと硬さのバランス。鉄は重いが凍った雪に強い
幅 広いほど一回に多く運べるが、その分重い。力に自信がなければ狭めを
柄の長さ 腰を丸めずに押せる長さ。立ったまま地面に届くかを目安に
先の形 先が平らな物は押す・寄せる向き。先が少し尖った物は固まった雪向き
置き場所 出番が少ない地域なら、壁掛けや折りたたみ、玄関の隙間に立てられる物

めったに降らない地域なら、軽いアルミかプラスチックの1本で足りることがほとんどです。100円ショップにも小さい物がありますが、薄くて幅も狭いので、玄関前の新雪を払うくらいと考えておくと期待外れになりません。雪がよく降る地域で車も使う家は、雪国のマッドガードのように、付けてよかった人と後悔した人が分かれる物もあります。

💡 この困りごとへの提案

1本買うなら、軽いアルミで、柄が長めの物が扱いやすいです。押して寄せる動きが楽になるので、腰への負担も減らしやすくなります。シーズンの前に用意しておけば、売り切れの日に段ボールを探さずに済みますよ。


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100均の雪かき道具で足りる所・足りない所と、しまい方

上の「買うなら見るところ」で少しだけ触れた、100円ショップの雪かき道具について、もう少し詳しく見ておきます。ダイソー・セリア・キャンドゥなどの100円ショップでは、冬になると小さめの雪かきスコップや、車の雪を払うブラシなどが並ぶことがあります。品ぞろえや価格は店や時期で違い、100円ではない商品もあるので、売り場やお店の案内で確かめてください。

100均の道具のいちばんの良さは、軽くて、置き場所を取らないことです。めったに降らない地域なら、これで足りる家も多いはずです。場面ごとに分けると、次のようになります。

場面 100均の道具で 気をつけること
玄関前・ベランダの新雪 足りることが多い 一回の量を少なめに。押して寄せる
車の屋根や窓の雪を払う ブラシ型なら向く 硬い物で窓をこすらない。車体の傷に注意
湿った重い雪 時間はかかるが使える 柄の付け根や縁に力が集まり、割れやすい
踏み固められた雪・凍った雪 向かない こじると割れて、はずみで転ぶ。専用の物か、溶けるのを待つ
駐車場など広い範囲 向かない 小さくてかがむ回数が増え、腰にくる

足りない所が出てくるのは、道具の良し悪しというより、大きさと作りが「少しの新雪」に合わせてあるからです。重い雪や凍った雪に使うと、柄が折れたり縁が欠けたりして、その勢いで体勢を崩すことがあります。寒い日はプラスチックが硬くもろくなるので、割れた縁で手を切らないよう、防水の手袋をして使ってください。柄の短い物は前かがみの時間が長くなるので、上の「小分け・押す・膝」をいつも以上に意識して、腰や背中の痛み、しびれが出たらそこでやめます。どの道具でも、どかした雪を車道に出さない・作業中に車道へ出ないは同じです。

しまい方は、次の3つを押さえれば十分です。

  1. 雪と水気を落として、乾かしてから。濡れたまましまうと、金属の部分や留めネジがさびたり、次の冬にかびのにおいがしたりします。玄関の中などに立てかけて、しっかり乾かします
  2. 立てかけるか、壁に掛ける。すくう部分を重い物の下敷きにすると、プラスチックは反ったり割れたりします。立てかけるか、フックに掛けておくと形が保てます
  3. 子どもの手の届かない所に。雪の日以外は遊び道具に見えやすく、振り回すと縁でけがをします。立てかける時は倒れてこないよう壁際で固定するか、横にして棚の上に置きます

シーズンが終わったら、柄の付け根のぐらつき・縁のひび・ネジのゆるみを見ておくと、次の雪の朝に慌てずに済みます。ひびが入った物は使っている途中で割れやすいので、買い替えの目安にしてください。捨てる時の区分は素材によって違うので、自治体の案内で確かめます。

100均の雪かき道具の使い分け足りる所・玄関前の新雪・車の雪を払う・少しずつ押して寄せる足りない所・凍った雪・重い雪・広い駐車場・こじると割れて転ぶしまい方:乾かす→立てかける子どもの手の届かない所へ

あわせて読みたい

足元の準備が先、という人は長靴の代用をどうぞ。固まった雪や凍った面に困っている人は、同じ日に書いた融雪剤の代わりになるもので、砂や塩をまいていい場所・ダメな場所をまとめています。雪遊びのあとの子どもの長靴が泥だらけ、という人は子どもの長靴の洗い方、雪道で車を使う人は雪国のマッドガードもあわせてどうぞ。

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まとめ:新雪ならちりとりや段ボールで足りる。固まった雪は待つ。お湯はまかない

  1. 代用できるかは雪の状態で決まる。新雪は可、固まった雪・凍った雪は無理
  2. ちりとり・段ボール・園芸スコップは割れる・切れる前提で。防水の手袋と滑り止めの靴
  3. 金属の鍋・ガラスの器・お湯はやらない。お湯は夜に凍って転倒の元
  4. 雪は車道・側溝・隣家の前に出さない。敷地内の日当たりに寄せ、通路の幅だけ先に
  5. 小分け・押す・膝で持ち上げる。痛み・しびれ・胸の苦しさは中止して受診。子どもは近づけない

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

雪かき道具の代用の早見表:代用できるかは道具の形より雪の状態で決まる。新雪ならちりとり・厚手の段ボール・園芸スコップ・バケツ・ほうき・プラスチックの板で押して寄せられるが、寒さで割れる・濡れて切れる前提で無理をさせない。湿った重い雪は一回の量を半分以下に、踏み固められた雪や凍った雪は代用品では無理なので、専用のスコップか溶けるのを待つか融雪剤へ。防水の手袋と滑り止めの靴、子どもは作業のそばに近づけない。金属の鍋やフライパンで削らない、ガラスや陶器の器ですくわない、お湯をまくと夜に再凍結して転倒の元なのでまかない。雪は車道・側溝・隣家の前に出さず敷地内の日当たりに寄せ、人ひとり分の通路だけ先に確保する。腰を守るには小分け・押して寄せる・膝と脚で持ち上げる、体をひねって投げない、休憩と水分。痛み・しびれ・胸の苦しさ・めまいは中止して受診。買うなら軽いアルミで柄が長めの物、置き場所も考えて選ぶ

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