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朝の支度で上着のファスナーを引いたら、引き手がポキッ。指でつまむところがなくなって、閉められないし開けられない。あるいは、引いた瞬間にスライダーが割れて、片側のレールに引っかかったまま動かない。お気に入りのバッグや子どもの上着だと、なおさら「これ、もうだめ?」と落ち込みますよね。
先に結論。折れたのが「引き手」だけなら、交換パーツやキーリングで今日中に復活します。「スライダー本体(胴の部分)」が割れたならスライダー交換。自分でできるかどうかは、ファスナーの端が開けられるかと、スライダー裏の番号で決まります。順番にお話しします。
まず見る:折れたのは「引き手」? それとも「本体」?
スライダーは、指でつまむ引き手(引手・プルタブ)と、レール(エレメント)を噛み合わせる本体(胴)でできています。引き手は本体の上の小さな輪に引っかかっているだけなので、ここが折れるのは一番よくある壊れ方です。
- 引き手だけ取れた・折れた(本体は無事で、上に小さな輪や穴が残っている)→ 引き手を付け替えるだけ。一番かんたん
- 引き手をつなぐ輪(ツマミの付け根)が折れた→ 本体の輪が割れているなら引き手は付けられない。スライダー交換
- 本体が割れた・片側の壁が欠けた(動かしてもレールが閉まらない、片側だけ抜ける)→ スライダー交換
- 本体は無事だけれど閉めても開いてくる→ 折れではなく、本体が広がっているだけ。ペンチで軽く締めれば直ることも。片方外れた時の記事で詳しく
引き手だけ折れた:今すぐできる3つの復活法
- 交換用の引き手。100均の手芸コーナーや通販に「ファスナー 引き手 交換」で売っていて、本体の輪にパチッとはめるだけのものが主流。工具なし、1分。色や形も選べます
- キーリング・ボールチェーン。家にある小さなキーリングを本体の輪に通せば、それがもう引き手。子どもの上着ならキーホルダーを付けると、喜んで自分で閉めるようになります
- ひも・革ひも・結束バンド。太めのひもを輪に通して結ぶだけ。結束バンドは細い輪にも通りやすく、余りを切れば目立ちません
本体の輪がすごく小さい場合は、いったん細い針金やゼムクリップを輪に通して、そこに引き手を付けるとうまくいきます。引き手や下止めの代用品は止め具の代用品の記事にもまとめています。
本体が割れた:自分でスライダー交換できる条件
スライダー本体は、レールの途中で分解して外すことができません。ファスナーの端から抜いて、端から新しいのを通す必要があります。だから自分で交換できるかどうかは、この2つで決まります。
- 条件1:ファスナーの端(止め具)が開けられるか。ズボンやスカート、ポーチなら、端に小さな金属の止め(上止め・下止め)が付いていて、ペンチで外せます。バッグの両開きファスナーは、端が布に縫い込まれていることが多く、その場合は縫い目を数センチほどいてから抜きます。ほどけば戻せるので、ここで諦めなくて大丈夫
- 条件2:同じサイズ・同じタイプのスライダーが手に入るか。スライダーの裏側に3・5・8・10などの番号が刻まれていて、これがサイズ(号数)。数字が大きいほどレールが太い。そしてタイプは、レールの見た目で分かります。歯が金属なら金属ファスナー、らせん状の樹脂ならコイル、歯が一つずつ独立した樹脂ならビスロン。同じ番号でもタイプが違うと絶対に合いません
裏の番号が読めない時は、閉じたレールの幅を定規で測ると目安になります(3号で4mm前後、5号で6mm前後、8号で8mm前後)。迷ったら、割れたスライダーごと手芸店に持って行って合わせてもらうのが確実です。
スライダー交換の手順(15〜30分)
- 止め具を外す。上止めなら小さなコの字の金具をペンチで開いて引き抜く。下止めも同じ。縫い込みの端は、リッパーで数センチほどく。ペンチで挟む時は、金具だけを挟んで、布と指を一緒に挟まないように
- 古いスライダーを抜く。開けた端の方向へスライダーを動かして、レールから抜く。割れて引っかかる時は、無理に引かずにスライダーをペンチでさらに割って外します
- 新しいスライダーを通す。レールの両側を、スライダーの上の広い口から左右同時に、同じ高さで差し込む。片側が先に入ると斜めになって噛みません。数ミリ入ったら、下の狭い口からレールが揃って出てきたのを確認して、そのままゆっくり引く
- 止め具を付ける。新しい上止め(修理セットに入っています)をレールの端にかぶせてペンチで潰す。ほどいた縫い目は手縫いで戻す。止め具がない時は、レールの端を糸で数回巻いて縫い留めるだけでも十分止まります
金属ファスナーのレールの先端は意外と鋭くて、スライダーを通す時に指の腹を切ることがあります。作業は明るい所で、力を入れる時は指の位置を確認しながら進めてください。
100均の修理セットでできること・できないこと
ダイソーやセリアには「ファスナー修理セット」があって、3号・5号あたりのコイル用と金属用のスライダーが数個と、上止めが数個入っているのが定番です。ポーチ、子どもの上着、薄手のパーカー、ズボンの前あきなら、これで足りることが多いです。
一方で、できないのはこのあたり。
- 8号・10号の太いファスナー(アウトドア用のバッグ、ボストンバッグ)。セットに入っていないことがほとんど
- ビスロンの太物(ダウンジャケットの前あき)。タイプが合うものが少ない
- 両開きで端が縫い込まれたバッグ。スライダー自体は使えても、ほどいて戻す手間がかかる
この場合は、手芸店か通販で「スライダー 5号 コイル」のように番号とタイプを指定して買います。YKKの純正スライダーも1個数百円が目安です。
修理店に出した時の相場と、丸ごと交換の判断
- 引き手の交換:数百円〜1,000円前後。自分でやる方が早い
- スライダーの交換:1,500〜4,000円前後。縫い込みをほどいて戻す作業があると上乗せ
- ファスナー丸ごと交換:5,000円前後〜。ジャケットの前あきやバッグの長いものは1万円を超えることも。長さと生地の厚さで変わります
スライダーだけでなくレールの歯が欠けている、布のテープが裂けているなら、スライダー交換では直らないので丸ごと交換。ファスナーの噛み合わせが悪い、布を噛んで動かないといった別の症状は噛み合わない・蝶棒が折れた時の記事と布を深く噛んだ時の記事に分けて書いています。
今日しのぐ応急処置
- 閉めた位置で止める。割れて開いてくる時は、閉めたい位置まで動かして安全ピンかクリップで両側のレールを留める
- 開けたままにする。上着なら前を開けて着る。割れた本体を無理に動かすと、レールの歯まで欠けて丸ごと交換になります
- 引き手がなくて動かせない時は、本体の輪にゼムクリップを通して引く。一日はこれで持ちます
ゆきこ( ゚Д゚)『長男のランドセルの小さいポケット、引き手が折れて「もう開かない」と半泣き。家にあった恐竜のキーホルダーを輪に通したら、翌日から自慢げに開け閉めしてました。5秒で機嫌が直った。次男が「僕のも折って」と言い出したのは想定外』
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ファスナーの不調は症状で直し方が変わります。片方だけ外れた時の戻し方、蝶棒が折れて噛み合わない時、布を深く噛んで動かない時、そして引き手や止め具の代用品もどうぞ。
まとめ:引き手は付け替え、本体は端から抜いて通す
- 折れたのが引き手だけなら、交換用引き手・キーリング・ひもで今すぐ復活
- 本体が割れたらスライダー交換。端の止め具が開けられるかと、裏の番号とタイプが同じものが手に入るかが条件
- 手順は止め具を外す→抜く→左右同時に通す→止め具を付ける。ペンチで布と指を挟まない、金属レールの先端に注意
- 100均セットは3号・5号のコイルと金属が中心。太物やビスロンは手芸店・通販で番号指定
- 修理店はスライダー交換1,500〜4,000円前後、丸ごと交換5,000円前後〜。歯が欠けていたら丸ごと
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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