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夕食のあと、シンクの前でポンプを押したらスカッ。詰め替えもない。夜だし、買いに行くのも面倒。そんな夜に限って、カレーの鍋と油の残ったフライパンが山になっているんですよね。うちも一度、子どもたちを寝かせたあとに気づいて、途方に暮れたことがあります。
先に結論をひとつ。食器用洗剤がなくても、家にある重曹か固形石鹸で、その日の食器はきちんと洗えます。ただし「何でも代わりになる」わけではなくて、代用していいもの、量を控えるもの、絶対に使ってはいけないものがはっきり分かれています。その線引きと、油汚れをすっきりさせる先処理、赤ちゃんの食器の扱いまで、順番に見ていきましょう。
代用できるものはこの順番——迷ったら上から試す
- 固形石鹸(無添加の洗濯石鹸・浴用石鹸)。いちばん安心で、油も落ちます。スポンジに直接こすりつけて泡立てるだけ。すすぎも簡単
- 重曹。油汚れと焦げ、こびりついたタンパク汚れに強い。スポンジに粉を少し取って、水を含ませてこするか、お湯に溶かしてつけ置き
- セスキ炭酸ソーダ。重曹より洗浄力が強く、油汚れに向く。水に溶けやすいので、スプレーにして吹きかけて拭く使い方が楽。手が荒れやすい人は手袋を
- ボディソープ・ハンドソープ。少量なら使えます。ただし保湿成分が残りやすいので、いつもより念入りにすすぐのが条件
- シャンプー。使えなくはないものの、香りが食器に残りやすく、油落ちも弱め。「ほかに何もない夜」の最後の手段くらいに
- クエン酸・お酢。油には効きません。水垢や白い曇り、コップのくすみを取るときの担当。魚や野菜のにおい取りにも
上から順に「食器に残っても口に入る心配が少なく、すすぎやすい」順番だと覚えておくと迷いません。石鹸か重曹が家にあれば、正直それで十分です。
重曹・セスキ・クエン酸の使い分け——油とタンパクは重曹、水垢はクエン酸
ここが混ざりやすいところなので、汚れの種類で分けて考えるとすっきりします。
- 油汚れ・こびりついたご飯・卵やチーズのタンパク汚れ → 重曹かセスキ。アルカリ性なので、酸性の油汚れを中和して浮かせてくれます。焦げついた鍋は、重曹を大さじ1〜2入れた水を張って沸かし、冷めるまで置いてからスポンジで
- 水垢・白い曇り・カルキの跡 → クエン酸かお酢。こちらはアルカリ性の汚れなので、酸で落とします。コップのくすみは、クエン酸水に10分ほどつけてすすぐと透明感が戻ります
- 魚や生ものの生臭さ → お酢を薄めた水でさっとすすぐと和らぎます
気をつけたいのは、アルミの鍋や食器に重曹・セスキを使わないこと。黒ずんでしまいます。漆器や木の食器も、重曹の粒で傷が付くことがあるので、石鹸のほうが向いています。重曹の粒がそのまま残るとざらつくので、洗ったあとのすすぎは念入りに。鍋の外側の焦げまで落としたいときは、鍋の外側の焦げの落とし方にまとめています。
石鹸・ボディソープ・シャンプーは食器に使っていい?
「体に使うものなら食器にも大丈夫でしょう」とつい思うのですが、少しだけ違いがあります。
- 固形石鹸:成分がシンプルで、すすげばほぼ残りません。無添加の洗濯石鹸や、香料の少ない浴用石鹸なら、そのまま食器用として使えます。泡立てネットがあると泡が長持ち
- ハンドソープ:成分は食器用洗剤に近いので、少量なら問題なく使えます。ただ泡切れがやや悪いので、すすぎを1回多めに
- ボディソープ:保湿成分や香料が多めで、食器にぬるつきや香りが残ることが。使うなら数滴を薄めて、お湯でしっかりすすぐ
- シャンプー・リンス:シャンプーは上と同じ扱い。リンスやコンディショナーは油分が多いので使わないほうがいいです。かえってぬるぬるが残ります
いずれも「その日をしのぐ」ための代用で、毎日使い続けるものではないと思っておいてくださいね。手荒れしやすい人は、いつもと違う洗浄成分に触れる日はゴム手袋をはめておくと安心です。
油汚れは「先処理」で8割決まる——拭き取りとお湯
代用品は食器用洗剤より油を落とす力が弱めなので、洗う前に油を減らしておくのがいちばんのコツ。これは洗剤がある日にも効く習慣です。
- キッチンペーパーや新聞紙で油を拭き取る。フライパンや皿に残った油は、洗う前に紙で拭いて捨てる。これだけで泡立ちがまったく違います
- お湯で予洗い。40度くらいのお湯をかけると、固まった脂が溶けて流れやすくなります。熱すぎるとタンパク汚れが固まるので、卵や乳製品の食器はぬるま湯で
- 汚れの軽い順に洗う。コップ→箸→皿→油ものの鍋、の順に。先に油ものを洗うと、スポンジの油が全部の食器に回ります
- つけ置き。重曹かセスキを溶かしたお湯に、油ものを10〜15分。その間にほかを洗えば、戻ってきたときにはするっと落ちます
油をシンクにそのまま流すと排水口のぬめりの元になるので、紙で拭き取る習慣は排水口掃除の回数も減らしてくれます。
使ってはいけないもの——洗濯用洗剤・漂白剤・浴室用洗剤は食器に使わない
ここは手順や表と同じで、はっきり言い切らせてください。次のものは、食器用洗剤の代わりに使わないでください。
- 洗濯用洗剤(液体・粉・ジェルボール)。蛍光増白剤や香料、柔軟成分など、食器に残ることを想定していない成分が入っています。すすいでも落ちにくく、口に入る可能性があります
- 塩素系漂白剤・カビ取り剤。洗剤の代わりに使う物ではありません。食器の除菌に使う場合も、製品の表示どおりに薄めて、決められた時間だけ、換気して手袋をし、酸性のもの(クエン酸・お酢)と絶対に混ぜない。混ざると有害なガスが出ます
- 浴室用・トイレ用・換気扇用の洗剤。強いアルカリや酸、研磨剤が入っているものがあり、食器の素材を傷めるうえ、すすぎ残しが心配です
- 漂白剤入りや防虫成分入りの石鹸。パッケージに「食器にも使える」と書いていない石鹸は避ける
「今夜だけだから」と手が伸びやすいのがまさに洗濯用洗剤なのですが、これは代用にはなりません。洗濯洗剤しかないなら、お湯と紙の拭き取りだけで洗って、翌日洗剤を買ってから洗い直すほうが安心です。何を使った日も、すすぎはいつもより1回多く、流水でを合言葉に。
赤ちゃんの食器・哺乳瓶はお湯と重曹で
離乳食の食器や哺乳瓶は、いちばん「代用品を使いたくない」ところですよね。ここは無理に泡立てなくて大丈夫。
- お湯で予洗いして、ミルクやおかゆのぬめりを流す
- 重曹を溶かしたお湯(お湯1リットルに大さじ1程度)に5〜10分つけ置きして、スポンジか哺乳瓶ブラシでこする
- 流水で念入りにすすぐ。重曹の粒が残らないよう、指で触ってざらつきがないか確かめる
- いつもどおり煮沸や消毒液で仕上げれば、その日は十分です
ボディソープやシャンプーは、赤ちゃんの食器には使わないでおくと安心。翌日には食器用洗剤を用意してあげてくださいね。もしお子さんの体調に気になることがあれば、洗剤のせいと決めつけず、早めにかかりつけに相談を。
切らさない工夫——「詰め替えの置き場」を1つ決めるだけ
- 詰め替えのストックはシンク下の手前に。奥にしまうと、あるのを忘れてまた買います
- ポンプが軽くなったら詰め替える。空になってから、ではなく「半分を切ったら」を合図に
- 小さいボトルに小分けして、洗面所やお弁当箱洗い用に1本。切らしたときの予備にもなります
- 固形石鹸を1つ、シンク横に。手洗い用と兼ねられて、いざというときの代用にそのまま使える
- 買い物メモに「食器用洗剤」を常に入れておいて、買ったら消す、くらいの雑さでも切らす回数は減ります
ゆきこ( ゚Д゚)『洗剤を切らした夜、洗面所の固形石鹸をつかんで台所に走りました。カレー鍋は重曹を入れて沸かして放置。翌朝には全部きれいになっていて、「あれ、洗剤なくても意外といける?」と思ったのが正直なところ。でも洗濯洗剤に手を伸ばしかけた自分にはゾッとしました。今はシンク下に詰め替えを2袋、必ず置いています』
重曹は食器の代用だけでなく、鍋の焦げ、シンクのくすみ、排水口の掃除まで使い回せるので、食品用と書かれた重曹を1袋台所に置いておくと、切らした夜の保険になりますよ。
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台所で「切らした・ない」の困りごとは、ほかにも書いています。箸がないときの代用は、来客や外出先でも役立つ話。ザルの目詰まりの洗い方と、ふきんを洗濯機で洗う方法もあわせてどうぞ。
まとめ:石鹸か重曹で洗える。洗濯用洗剤と漂白剤は使わない
- 代用は固形石鹸→重曹→セスキの順。ボディソープは少量なら
- 油とタンパクは重曹、水垢はクエン酸。アルミに重曹は使わない
- 洗う前に紙で油を拭き取り、お湯で予洗いすると泡立ちが違う
- 洗濯用洗剤・塩素系漂白剤・浴室用洗剤は食器に使わない
- 赤ちゃんの食器はお湯と重曹。すすぎは念入りに、肌が弱い人は手袋
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手順を1枚にまとめました。



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