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甘柿だと思ってかじったら、口の中がきゅっと縮むほど渋かった。あるいは、親から継いだ木の柿が、甘柿なのか渋柿なのか、そもそもわからない。柿の木を持つ人、柿をもらった人が、一度はぶつかる悩みですよね。
先に結論をひとつ。見分けるいちばん確かな方法は、1個を切って中を見て、ほんの少しだけ味見することです。中に黒いゴマのような点がたくさんあれば甘柿のことが多く、ほとんどなければ渋柿の可能性があると言われます。甘柿でも渋が残ることはあるので、理由も一緒に見ていきましょう。切り方、見る所、味見の量、木の情報の集め方、渋かった時の道まで、図と早見表にしています。
ケース別に読む:渋かった理由を知りたい人|切って確かめたい人|味見のしかたを知りたい人|木の品種がわからない人|渋かった柿をどうするか知りたい人

甘柿なのに渋いのはなぜ?——渋が残る理由
甘柿は、実が熟す中で渋が自然に抜ける柿のことです。それでも渋かったとしたら、次のような理由が考えられます。
- まだ熟しきっていない。色づきが浅いうちや、収穫が早すぎた時は、甘柿でも渋さを感じることがあります
- 気温や日照の影響。夏から秋にかけて気温が低かった年や、日当たりの悪い枝の実は、渋が残りやすいと言われます
- 種が少ない。品種によっては、種が少ない実ほど渋が残りやすいものがあります。同じ木でも、実によって差が出ることがあるんです
- そもそも渋柿だった。木の持ち主が甘柿だと思い込んでいたケースも、少なくありません
見た目だけでは、甘柿と渋柿を言い当てるのは難しいものです。形や色が似ている品種もあり、同じ木でも年によって出来が違います。「去年は甘かったのに今年は渋い」ということも、気候の影響で起こりえます。だからこそ、思い込みで食べる前に、1個切って確かめる習慣をつけておくと安心です。
というわけで、渋かったからといって「ハズレの柿」と決めつけなくて大丈夫です。置いて熟すのを待つ、渋抜きをする、といった道が残っています。
切って見分ける——中の黒いゴマを見る
見分けるには、実を1個切って、中をのぞきます。目印は、果肉に散らばる黒いゴマのような小さな点。甘柿は、熟す中でこの点が出ることが多く、全体にたくさん入っている実は、甘柿の可能性が高いと言われています。逆に、ほとんど見当たらない実は、渋柿のことがあります。
| 見る所 | 甘柿の目安 | 渋柿の目安 | 迷う時 |
|---|---|---|---|
| 切った中の黒いゴマ | 全体にたくさん入っている | ほとんどない、または少ない | 種が少ない実では少ないことも。味見で確かめる |
| 少しだけ味見 | 甘い | 口の中がしぶしぶする | 少しでも渋ければ渋柿として扱う |
| 品種名(札や記録) | 富有などは甘柿と言われる | 平核無などは渋抜きして食べると言われる | 名前がわからなければ木の持ち主やJAに聞く |
| 同じ木のほかの実 | 何個か切っても同じ傾向 | 何個か切っても同じ傾向 | 1個だけで決めず、数個で見る |
ゴマの入り方は、同じ甘柿でも実ごとに差があります。ゴマが少なめでも甘い実はありますし、見た目だけでは決めつけられません。「ゴマで当たりをつけて、味見で確かめる」という二段構えで見ると、迷いにくくなります。
切る時は、まな板の上に実を置いて、刃を自分の体と反対に向けて、ゆっくり入れてください。熟した柿は柔らかく、固い柿は滑りやすいので、手を添える位置に気をつけます。子どもの手の届かない所で作業をお願いします。
ここで見分けの答えを急がなくても大丈夫です。ゴマの量は、あくまで目安のひとつ。迷ったら、次の章の味見で確かめます。甘柿と渋柿の見分けについてのよくある疑問は柿の渋抜きの方法にも載っています。こちらは、切って見る手順と味見の量に絞りました。
味見のしかた——ほんの少しだけ
切った実の端を、ほんの少し、舌の先にのせます。ひと口食べる必要はありません。口に含む程度で、飲み込まなくてよいので、甘いか、渋いかだけを確かめます。
- 甘ければ、甘柿の可能性が高い。においや見た目に異常がなければ、少しずつ食べます
- 渋ければ、すぐに吐き出して、水でゆすぎます。渋柿として扱い、渋抜きなどの道へ
- 酸っぱい、お酒のようなにおいがする、汁が出る、カビがある。→ 食べずに手放す
口の中の違和感が長く続く時は、無理をせず、かかりつけの医師に相談してください。子どもには味見をさせないのがおすすめです。ためしに口に入れたものが渋かった時、自分で吐き出せるとは限らないからです。
💡 この困りごとへの提案
実を切る道具は、先が細すぎず、刃がしっかりした果物ナイフが扱いやすい道具です。切れ味が悪いと力が入ってかえって危ないので、よく切れる刃を使いましょう。
木の柿の品種がわからない時——植えた人かJAに聞く
親の木やもらった木で、品種名がわからないことは珍しくありません。実を切る前に、情報を集めてみましょう。
- 札や記録を探す。苗木を買った時の札やメモ、庭の記録に、品種名が残っていることがあります
- 植えた人や周りの人に聞く。「甘柿だった」「干し柿用だった」の一言でも、手がかりになります
- JAや園芸店に相談する。実と葉の写真、できれば実を数個持って行くと、見当をつけてもらいやすくなります
木が自宅の庭ではなく、親の家や空き家の庭にある場合は、管理している人に一言聞いておくと話が早く進みます。隣の家に枝や実が出ている時は、収穫や処分の前に、相手の方と話し合っておくと後々のトラブルを防げます。
同じ木の実は、基本的に同じ性質です。1個確かめれば、その木の傾向がつかめます。毎年同じ味になるかどうかも、1回確認しておくと、次の年が楽になります。
渋かった柿はどうする?
渋かった柿は、捨てなくても大丈夫です。渋を抜く、熟すまで待つ、干し柿にするなど、道はいくつかあります。
- 渋抜きをする。手順は柿の渋抜きの方法へ。焼酎を使う方法は、子ども・運転する人・お酒に弱い人は避けてください
- 量と手間で使い道を選ぶ。渋抜き・干し柿・熟柿・柿渋の比べ方は渋柿の使い道で早見表にしています
- 置いて熟すのを待つ。まだ熟しきっていなかった時は、柔らかくなる中で渋が和らぐことがあります。柔らかさの見分けは柿は追熟する?で図にしています
どの道でも、迷ったら食べないが決まりです。酸っぱいにおい、お酒のようなにおい、カビ、汁が出る柿は、食べずに手放してください。小さな子や高齢の人は、小さく切って座って食べ、種はのどに詰まらせないよう取り除きます。犬や猫には、柿も種も与えないでください。
ゆきこ( ゚Д゚)『木の柿は、1個切って確かめるだけで、その木の性格がだいぶわかると思います。全部を試すより、1個の確認がいちばんの近道ですよね』
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渋の抜き方は柿の渋抜きの方法、渋柿の使い道の選び方は渋柿の使い道、柔らかくなった柿の食べ頃は柿は追熟する?をどうぞ。渋柿を干し柿にするなら干し柿の作り方、冬の手仕事なら失敗しない柚子大根の作り方もどうぞ。
まとめ:切って中を見て、ほんの少しだけ味見。迷ったら食べない
- 甘柿でも渋が残ることがある。熟し方・気温・種の少なさが関わると言われる
- 切って黒いゴマを見る。多ければ甘柿のことが多く、少なければ渋柿の可能性
- 味見はほんの少し。飲み込まず、子どもにはさせない
- 品種がわからなければ植えた人かJAに聞く。実と葉の写真を持って
- 渋かったら渋抜きか別の使い道。酸っぱいにおい・カビ・汁は食べない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめています。



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