ゲーミングチェアのガスシリンダーが抜けない——叩く前に読んでください。抜けないのは故障ではない理由、やってはいけない5つと何が起きるか、交換・買い替え・処分の選び方

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椅子を分解しようとして、座面と脚部はネジで外せたのに、真ん中の銀色の筒だけがびくともしない。引っ張っても回しても抜けない。動画を探すと「叩けば抜ける」という話も出てきて、金づちを手に取りかけている——もし今その状態なら、そこで一度手を止めてください。

先に、いちばん大事なことを言います。ガスシリンダーは、中に高圧のガスが封じ込められた部品です。叩く・こじる・穴を開ける・切る・熱を加える。これは絶対にやめてください。抜けないのは壊れているからではなく、そういう作りだからなんです。なぜそうなっているのか、そして今どうすればいいのかを順番にお話しします。

まず結論——これは自分で外す部品ではありません

ガスシリンダーは、レバーを引くと座面がすっと上下する、あの動きを生んでいる本体です。中には圧縮されたガスが入っていて、その力で人ひとりの体重を持ち上げています。使っていない時も、内部にはずっと高い圧力がかかったまま。ここが、ただの金属の筒との決定的な違いです。

だから、「抜けないから力ずくで」という発想が通用しません。強い力を加えることそのものが危ないからです。もし外す必要があるなら、それは自分の手ではなく、販売店・メーカー・自治体・専門の業者に相談する場面だと思ってください。「相談する」というのは、諦めることではなく、いちばん確実な進め方なんです。

なぜ抜けないのか——固着ではなく、そういう構造だから

抜けない理由が分かると、「叩けばなんとかなる」という考えが浮かばなくなるので、少しだけ仕組みの話をさせてください。

  • 円すい形で圧入されている。ガスシリンダーの上下は、わずかに先細りした円すい形になっていて、脚部と座面の受け口にぎゅっと差し込んで固定する作りです。ネジもピンも使いません
  • 座るたびに食い込んでいく。上から体重がかかるほど、円すいはより深く食い込みます。つまり使えば使うほど、抜けにくくなるのが正しい状態。ゆるゆるだったら、そちらのほうが危険です
  • 年数の分だけ固くなる。何年も毎日座っていた椅子なら、相当な力で密着しています。「固着して抜けない」と感じるのは、まさにこの部品が仕事をしてきた証拠
  • 錆や汚れも加わる。湿度の高い部屋なら、接している面にわずかな錆が出て、さらに離れにくくなります

つまり、抜けないのは異常ではありません。「うちの椅子だけおかしいのかな」と思っていた方は、そこは安心してくださいね。

★やってはいけない5つと、それぞれ何が起きるか

検索していると、いろいろな方法が目に入ってくると思います。ここははっきり書きます。次の5つは、どれもやってはいけません。

  1. 穴を開ける。「ガスを抜いてから分解する」という発想ですが、高圧のガスと内部の油が勢いよく噴き出します。目に入る、皮膚に当たる、周りに油が飛び散る。どれも取り返しがつきません
  2. 切断する。金属を切る工具を当てれば、熱と衝撃が同時にかかります。破裂して破片が飛ぶ危険があり、切っている本人の顔がいちばん近い位置にあります
  3. 火であぶる・熱を加える。固着した金属を緩める方法として語られることがありますが、中に圧力がかかったガスがある部品にこれをやると、圧力がさらに上がります。ガスバーナーはもちろん、ドライヤーやヒーターで温めるのも避けてください
  4. 下向きに強く叩く。筒そのものを金づちで叩けば変形します。変形は破裂につながりますし、抜けた瞬間に部品が勢いよく飛び出して、押さえていた手や顔に当たります
  5. 潤滑剤を吹いて力任せにこじる。滑りやすくしたところに大きな力をかけると、外れる瞬間が読めません。てこの棒が跳ね返る、椅子ごと倒れる、指を挟む。潤滑剤自体も可燃性のものがあり、換気のない部屋で大量に使うのは危ないです

「昔やったけど平気だった」という話も見かけますが、平気だった人しか話を書かないんですよね。けがをする確率が低くても、けがの重さが大きい類のものです。ここは運に任せる所ではないと思っています。

抜けないのは正常・力ずくは危険・相談が近道抜けない理由円すい形で圧入ネジもピンも無い座るたびに食い込む年数の分だけ固い錆や汚れも加わる→故障ではありませんやってはいけない5つ穴を開ける切断する火であぶる強く叩くこじる高圧ガスと油が噴出取るべき道は3つ①交換を依頼する 販売店・メーカー②椅子ごと買い替え③処分する 自治体に扱いを確認迷ったら販売店へ座面が沈む・上がらないのも部品の寿命のサイン。それでも分解はしない作業する場面では保護めがねと手袋。子どもとペットは別の部屋へ処分は必ず自治体かメーカーの案内に従う。粗大ごみの前に電話で確認を

座面が沈む・上がらない時も、同じ部品のサインです

「抜けない」で検索してたどり着いた方の中には、そもそも座っているうちに座面がじりじり下がってくる、あるいはレバーを引いても上がらないという症状で困っている方もいると思います。これはガスシリンダーの寿命が近いサインであることが多いです。

  • 座ると数分で一番下まで沈む
  • レバーを引いても反応がない、上がりきらない
  • 上下させると「シュッ」ではなく異音がする
  • 筒の表面に油のにじみがある

こうした症状が出ていても、やることは同じで「自分で分解しない」です。油がにじんでいる状態は特に、内部の密閉が弱っているということなので、なおさら手を出さないでください。毎日体重を預ける部品ですから、無理に使い続けるのも避けたいところ。座り心地が悪いまま我慢していると、姿勢もつらくなります。

現実的な選択肢は3つ

  1. 交換用のガスシリンダーを用意して、専門の人に頼む。部品自体は市販されていますが、取り付けと取り外しには専用の工具と経験が要ります。購入した販売店、メーカーのサポート、家具の修理を受けている店に「ガスシリンダーの交換をお願いしたい」と伝えて、対応してもらえるか聞くのが確実です。保証期間内なら、まずメーカーへ
  2. 椅子ごと買い替える。年数が経っている椅子だと、シリンダー以外の所——座面のへたり、生地のはがれ、肘掛けのぐらつき——も同時に来ていることが多いです。修理の見積もりを取ってみて、買い替えと比べて決めるのがいちばん納得できます。金額はメーカーと地域で幅があるので、必ず自分で見積もりを取ってください
  3. 処分する。使わないと決めたなら、無理にバラさずそのまま処分の相談へ。次でお話しします

どの道を選ぶにしても、共通しているのは「自分で筒を外そうとしない」という一点だけです。それさえ守れば、あとはどれを選んでも大丈夫。

処分する時は、必ず自治体に確認してから

ここは飛ばさないでほしい所です。ガスシリンダーの扱いは、自治体によってまったく違います。

  • 椅子ごと粗大ごみで出せる地域、シリンダーだけ別の扱いになる地域、そもそも受け付けない地域があります
  • 電話やページで問い合わせる時は、「ゲーミングチェア」「ガスシリンダーの入った昇降式の椅子」と伝えると話が早いです
  • 収集の過程で圧縮される場合があるため、入っていることを申告するよう案内している地域があります。黙って出すと危険につながります
  • 自治体で受けられないなら、不用品の回収業者、買い替え時の引き取りサービスへ。料金は業者ごとに違うので、複数から見積もりを取って比べてください
  • 山や空き地に捨てる、火に入れるは論外です。高圧の部品なので、燃やされると危険な事故になります

椅子全体をどう運び出すか、どこまでバラしていいのかはゲーミングチェアの分解はどこまでやっていいかにまとめました。引っ越しで部屋から出せない方は、そちらもあわせて読んでみてください。

ゆきこ( ゚Д゚)『「叩けば抜ける」という言葉のあとに続く「ただし自己責任で」が、私はいちばん怖いんです。自己責任って、けがをした時に誰も助けてくれないという意味ですよね。家の中の道具で、そこまで賭ける必要のあるものはひとつも無いと思っています』

買い替えると決めた方へひとつだけ。新しい椅子を置く前に、床を守るマットを先に敷いておくと後悔が減ります。キャスターの椅子はフローリングに跡が残りますし、賃貸だと退去の時に気になるところ。今の椅子の下の床を見て、うっすら線が付いていたら、次はぜひ。厚みのあるタイプなら、椅子を動かす音も静かになります。

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引っ越しや処分でバラしたい方はゲーミングチェアの分解で外していい所とダメな所へ。座り心地が合わなくてつらい方は付属クッションは外していいのかという話も参考になると思います。買い替えを考えているなら、私が正直に書いたゲーミングチェアを買って後悔した理由を先に読んでおくと、次の1脚で外しにくくなりますよ。

まとめ:抜けないのは正常、外すのは自分の仕事ではない

  1. 高圧のガスが入った部品です。叩く・こじる・穴あけ・切断・加熱はしない
  2. 抜けないのは円すい形で圧入されているから。故障ではありません
  3. 座るたびに食い込むので、使った年数の分だけ固くなります
  4. 道は3つ。交換を依頼する・買い替える・処分するのどれか
  5. 処分は必ず自治体に確認。扱いが地域でまったく違います

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

ゲーミングチェアのガスシリンダーが抜けない時の早見表:抜けない理由は円すい形で圧入されている構造で、ネジもピンも使わず、座るたびに食い込み、年数の分だけ固くなり、錆や汚れも加わるため、抜けないのは故障ではない。やってはいけないのは穴を開ける、切断する、火であぶる、強く叩く、潤滑剤を吹いてこじるの5つで、高圧のガスと油が噴き出し部品が飛ぶ危険がある。取るべき道は3つで、交換を販売店やメーカーに依頼する、椅子ごと買い替える、処分は自治体に扱いを確認する。座面が沈む・上がらない・油がにじむのも寿命のサインだが自分で分解しない。作業する場面では保護めがねと手袋、子どもとペットは近づけない

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