土鍋の焦げ落とし、ゴシゴシこする前に——重曹とクエン酸の「どっち?」に答えます

生活

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おいしい鍋やご飯を炊いたあと、底にべったり残った焦げ。スポンジでこすっても歯が立たず、「金属タワシ出動か…?」と腕まくりしたくなりますよね。ちょっと待ってください。土鍋の焦げは、こすって落とすものではなく「ふやかして浮かせる」ものなんです。

しかも検索すると「重曹で煮る」「いやクエン酸」と両方出てきて、どっちなの?となるやつ。答えは焦げの種類で使い分けるです。この記事では、見分け方から手順、やってはいけないこすり方、焦げ癖がついた土鍋の立て直しまで順番にまとめます。

まず見分ける——その焦げ、茶色か白か

  • 茶色〜黒の焦げ——ご飯・肉・調味料など食材が炭化したもの。汚れとしては酸性なので、アルカリ性の重曹で中和してゆるめます。土鍋の焦げの9割はこちらです
  • 白っぽいザラザラの層——焦げではなく水のミネラルが固まった水垢系。こちらはアルカリ性なので、酸性のクエン酸が担当です。「重曹で煮たのに白いのが取れない」時はこのパターン

つまり「重曹とクエン酸どっち?」の答えは、茶色い焦げは重曹、白い層はクエン酸。性質が逆の相手には逆の性質をぶつける、掃除の基本どおりです。ちなみに両方いっぺんに入れるのはNGです。互いに中和し合って効き目が消えるうえ、泡が一気に出て吹きこぼれます。

土鍋の焦げは「色」で道具を選ぶ茶色・黒の焦げ(食材の炭化)→ 水を張って重曹大さじ3→ 弱火10分煮る → 一晩置く→ ゴムベラでめくるように落とす白いザラザラ層(水垢)→ 水を張ってクエン酸大さじ2→ 弱火10分煮る → 数時間置く→ スポンジでなでて流すNG:重曹とクエン酸の同時投入/金属タワシ・クレンザーでこする傷がつくと次からもっと焦げつく「焦げ癖」に。熱い土鍋への冷水は割れの原因仕上げ:完全に乾かしてから収納。焦げ癖がついたら「目止め」をやり直すお米のとぎ汁やおかゆを弱火で煮て、表面の細かい穴をふさぎ直す

基本の手順——重曹で煮て、一晩置いて、めくる

  1. 焦げがかぶるまで水を張る(ぬるま湯でも可。お湯からだと少し早いです)
  2. 重曹を大さじ3ほど入れて、軽く混ぜてから弱火にかける。※重曹は必ず火にかける前に。沸騰した湯に入れると一気に発泡して吹きこぼれます
  3. 沸騰したら弱火で10分コトコト。焦げのふちがふつふつ浮いてきたら効いています
  4. 火を止めてそのまま一晩(最低でも数時間)放置。ここが本体です。焦げの層に重曹水がしみ込んで、接着が剥がれていきます
  5. 翌朝、ゴムベラや木べらで端からめくるように落とします。スルッと剥がれる快感はちょっとした事件です。残った分はスポンジでなでれば落ちます

一度で全部落ちなかったら、同じ工程をもう一周。2回ふやかせば、たいていの頑固焦げは観念します。白い層が残った時だけ、選手交代でクエン酸の出番です(手順は同じで、クエン酸大さじ2)。


白い水垢層が出やすいご家庭は、クエン酸も常備しておくと電気ケトルやポットにも使い回せます。

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やってはいけない落とし方——「焦げ癖」という後遺症

よく聞かれる「メラミンスポンジで落とせますか?」——落ちることは落ちます。でも、土鍋にはあまりおすすめしません。理由は共通していて、土鍋の表面は釉薬(うわぐすり)のガラス質でコーティングされていて、これに傷がつくと次からそこに焦げが食いつくようになるからです。

  • 金属タワシ・ナイフでガリガリ——釉薬に傷がつき、焦げ癖・シミ・ひびの入り口になります
  • クレンザー・メラミンスポンジで強くこする——細かい研磨傷が同じ結果を招きます。どうしても使うなら最後の仕上げに軽く、が限度です
  • 熱い土鍋に冷水をかける——急冷で割れ・ひびの原因に。焦げても、冷めるのを待ってから水を張ってください
  • 空焚きで焦げを炭化させて落とす荒業——プロっぽく見えますが、家庭ではひび割れリスクのほうが大きいのでやめておきましょう

ゆきこ( ゚Д゚)『実家の母直伝の金属タワシでこすった翌月から、同じ場所ばっかり焦げるようになった土鍋、わが家にあります。傷は焦げの巣でした…』

焦げ癖がついてしまったら——「目止め」のやり直しで立て直す

すでに毎回同じ場所が焦げる子になってしまった土鍋は、目止めのやり直しで復活することがあります。目止めは、土鍋表面の細かい穴をでんぷんでふさぐ、買ったときにやるあの儀式です。

  1. 焦げを落としてきれいにした土鍋に、8分目まで水を入れる
  2. お米のとぎ汁(またはご飯ひとつかみ、片栗粉大さじ1でも可)を入れて、弱火で10〜20分煮る
  3. 火を止めて冷めるまで放置し、洗って完全に乾かす

細かい傷や穴がでんぷんでコーティングされて、焦げつきと水漏れの両方に効きます。目止めの詳しいやり方と「忘れて使っちゃった」場合の話は土鍋の目止めを忘れた時の記事にまとめています。

予防は「弱火の文化」と「完全乾燥」

  • 土鍋は余熱でじゅうぶん働く鍋です。強火で攻めるほど底の中心が焦げます。沸くまで中火、あとは弱火が基本
  • でんぷん系(ご飯・雑炊・うどん)は火を止めたらすぐよそる。入れっぱなしが焦げと匂いの二大原因です
  • 洗ったら完全に乾かしてから収納。土鍋は吸水するので、生乾きのまましまうとカビと匂いの温床になります。底を上にして一晩が確実です

あわせて読みたい

焦げつながりでフライパンの底(外側)の焦げ落としも公開しています。土鍋でご飯を炊くのが面倒になってきた方は、炊飯器の調理機能の話(炊飯器で米以外を作ると壊れる?)ともつながる話題なので、そちらもどうぞ。

まとめ:こするな、ふやかせ

  1. 茶色い焦げは重曹、白いザラザラはクエン酸。色で見分ければ道具選びは終わり
  2. 手順は水を張る→重曹大さじ3→弱火10分→一晩放置→ヘラでめくる。落ちなければもう一周
  3. 重曹とクエン酸の同時投入はNG。中和して両方無駄になる
  4. 金属タワシ・クレンザー・急冷は後遺症つき。釉薬の傷は「焦げ癖」になって返ってくる
  5. 焦げ癖がついたら目止めのやり直し。予防は弱火・すぐよそる・完全乾燥の3点

保存版:この記事の早見表

焦げ落としチャートを1枚にまとめました。

土鍋の焦げ落とし早見表:茶色い焦げは重曹大さじ3を水に入れ弱火10分で煮て一晩置きゴムベラでめくる。白いザラザラの水垢層はクエン酸大さじ2で同じ手順。重曹とクエン酸は同時に使わない。金属タワシやクレンザーは釉薬に傷をつけて焦げ癖の原因になるのでNG。熱い土鍋に冷水は割れる。焦げ癖には目止めのやり直し

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