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冬の朝、コートを脱いだらパチパチ、ドアノブに手を伸ばしたらバチッ。スカートは足にまとわりついて歩きにくいし、髪は逆立つし。「静電気防止スプレーを買おう」と思いながら忘れて、また今日もバチッ。私もそんな冬を何年も過ごしてきました。
先に結論をひとつ。スプレーがなくても、柔軟剤を水で薄めたものを霧吹きに入れれば、ほぼ同じ働きをしてくれます。それから、静電気の正体は「乾燥」なので、手や部屋をうるおすだけでも驚くほど減るんです。作り方の目安、ハンドクリームが効く理由、ドアノブの前でできる逃がし方、起きやすい素材の組み合わせまで、順番に見ていきましょう。
スプレーがない時に何で代用できる?——本命は柔軟剤を水で薄めた手作りスプレー
市販の静電気防止スプレーの中身は、ざっくり言うと「繊維の表面をうるおして、電気を逃がしやすくする成分」です。柔軟剤にも似た働きの成分が入っているので、水で薄めて霧吹きに入れれば代用になります。
- 霧吹き(100均のもので十分)に水を200ml入れる
- いつも使っている柔軟剤を小さじ1杯(5mlほど)加える。多くしても効き目は変わらず、ベタつきやシミの原因になるので、少なめが正解
- ふたを閉めてよく振る
- 服から30cmくらい離して、裏側や裾に軽く吹く。表にかけるならごく薄く、遠くから
- 吹いたあと、少し乾かしてから着る
いくつか注意があります。柔軟剤の原液を服に直接かけないこと。シミになったり、香りが強すぎたりします。顔の近くで吹かない、目に入れないこと。そしてシルク・革・レーヨンのような水に弱い素材は、まず目立たない所で試してから。作ったスプレーは水道水を使っているので、数日で使い切って、残ったら捨てて作り直すのが安心です。
「柔軟剤を薄めてスプレーしていいの?」と心配になりますよね。洗濯のすすぎで薄い柔軟剤の水に服を浸しているのと似たようなことなので、濃度さえ守れば大丈夫ですよ。
ハンドクリームは効く?——「手の乾燥を防ぐ」から効く、保湿が本質
ハンドクリームは静電気に効きます。ただ、クリームそのものに特別な成分があるわけではなく、手の表面がうるおうと、たまった電気が少しずつ逃げやすくなるから。乾いた手は電気をためこみ、うるおった手は逃がす。それだけのシンプルな理屈なんです。
- 外出前、ドアを開ける前に手のひらまでしっかり塗る。手の甲だけだと、ドアノブに触れる手のひらが乾いたまま
- ベタつくクリームより、さらっとなじむ水分の多いタイプのほうが、こまめに塗り直せる
- 髪の静電気にはヘアオイルやヘアミルクを毛先中心に。手に残ったオイルを髪の表面になでつけるだけでも落ち着く
- スカートの内側やタイツに、手に残ったハンドクリームを軽くなでつけると、まとわりつきが減る
「静電気が起きやすい人」というのは、体質というより肌が乾燥している人のこと。冬に急にバチッが増えたら、まず保湿を見直してみてください。
濡れタオルで服をなでる・霧吹きで加湿——うるおいで消す代用術
- 固く絞った濡れタオルで服の表面をなでる。脱いだコートやスカートの裏側をさっとひとなでするだけで、たまった電気が抜ける。出かける前の1秒でできる
- 霧吹きで部屋を加湿。乾燥した空気が静電気のいちばんの原因。加湿器がなければ、カーテンに霧を吹いたり、洗濯物を部屋干ししたりするだけでも違う
- お風呂上がりに髪を乾かしすぎない。ドライヤーで乾かしきると、髪がパサついて逆立ちやすい。8割乾いたらオイルで仕上げる
- 洗濯の時に柔軟剤を使う。根本的には、これがいちばん効く。柔軟剤が苦手なら、静電気の起きやすい冬物だけ使うのも手
静電気を逃がす方法——ドアノブの前に「壁を触る・鍵で先に触れる」
バチッと痛いのは、体にたまった電気がドアノブの金属を通して一気に流れるから。ドアノブに触れる前に、少しずつ逃がしておけば痛くありません。
- ドアノブの前に、壁や木のドア枠を手のひらで触る。コンクリートや木は電気をゆっくり逃がしてくれる。金属以外なら何でもよく、革のバッグでも
- 鍵やコインを持って、先に金属をコツンと触れる。電気は鍵の先から流れるので、指先は痛くない。車のドアにも使える
- 指先ではなく、手のひら全体でノブをつかむ。指先は電気が集中して痛みやすい。手のひらだと分散する
- 車から降りる時は、ボディの金属部分に触れながら足を地面につける。座席との摩擦でたまった電気が、降りた瞬間にバチッとくるのを防げる
「静電気除去のキーホルダー」も同じ理屈で、金属の先から先に逃がすものです。買わなくても、家の鍵で同じことができますよ。
静電気が起きやすい素材の組み合わせ——「同じ側」を重ねると起きにくい
静電気は、違う素材同士がこすれる時に起きます。素材には「プラスになりやすいもの」と「マイナスになりやすいもの」があって、離れた性質の素材を重ねるほど、強く帯電します。
- プラスになりやすい:ウール・ナイロン・レーヨン
- 真ん中(起きにくい):綿・麻・シルク
- マイナスになりやすい:ポリエステル・アクリル・ポリウレタン
だからポリエステルの裏地×ウールのニット、ナイロンのダウン×アクリルのセーターは、まとわりつきもバチッも起きやすい組み合わせ。逆に、ウールのコートにウールのマフラー、ポリエステルのスカートにポリエステルのペチコートのように、同じ側の素材を重ねると静電気は起きにくくなります。間に綿のインナーを1枚はさむのも効きます。
タグの素材表示を見て、「上下で同じ側かな」と一度見てみると、なぜあの服の日だけバチバチするのか、たいてい説明がつきます。ダウンとマフラーの組み合わせで悩んでいる人は、ダウンにマフラーはいらない?という疑問も参考になると思います。
服の対策とスカートのまとわりつき——ペチコートと裾の一吹き
- 静電気防止のペチコートをスカートの下に。裏地とタイツがこすれるのを、間に入って防いでくれる。ポリエステルのスカートなら、ペチコートもポリエステル系で揃える
- スカートの裏側の裾に、薄めた柔軟剤スプレーをひと吹き。表にはかけず、裏地の裾だけで十分
- タイツに濡れタオルをひとなでしてからスカートをはく。タイツがずり落ちるのも静電気が絡んでいることがあるので、タイツが落ちてくる時の対策もどうぞ
- コートを脱ぐ時は、ゆっくり脱ぐ。勢いよく脱ぐほど摩擦でたまる。コートに猫の毛やほこりがよくつく人は、静電気で引き寄せているサインです
- ひざ掛けを使う人は、ひざ掛けとスカートの素材も同じ理屈。選び方はひざ掛けのサイズと用途別の選び方で書いています
ゆきこ( ゚Д゚)『次男とお風呂上がりに髪を乾かすと、2人そろって髪が逆立って、鏡の前で大笑い。でも朝の玄関で毎日バチッは笑えなくて、鍵で先にドアノブをコツンとする癖をつけたら、本当に痛くなくなりました。柔軟剤スプレーは霧吹きに作って玄関に置いています。100円の霧吹きが、この冬いちばん働いてる』
家では手作りの霧吹きで十分ですが、外出先でさっと使いたい人は、バッグに入る小さな市販のスプレーを1本持っておくと、コートを脱ぐ前にひと吹きできて楽ですよ。
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冬のコートに猫の毛やほこりが吸い寄せられて困っている人は、コートについた猫の毛の取り方を。静電気が減ると、毛のつき方も変わります。ダウンの上でマフラーがパチパチする人はダウンにマフラーはいらない?という疑問もあわせてどうぞ。
まとめ:薄めた柔軟剤で代用、保湿でためない、鍵で逃がす
- 柔軟剤小さじ1を水200mlで薄めて霧吹きに。裏側に30cm離して吹く
- ハンドクリームは手の保湿で効く。手のひらまで塗る。髪はオイルで
- ドアノブの前に壁を触る・鍵で先に触れる・手のひらでつかむ
- ポリエステル×ウールが起きやすい。同じ側の素材を重ね、綿をはさむ
- 原液をかけない・目に入れない。シルクや革は目立たない所で試してから
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